3匹のうちの一匹が引っ込み思案で「ぼくだめなの。ぼくいろいろだめなの」というのが、こういう若者いるよなあ、そして自分もそんなところあるよなあ、という感じで共感しつつ、たいそう可愛らしい。だめなネタが、他人からすると「なんでそんな、めんどくせ」という感じがするけれど、本人にとっては大問題、そしていちいちそれもなんとなく分かる気がする。ちょっとうっとおしい感じを出してくるのもまた、いいです。
面白いし、ファンタジーっぽいので、息子に読めるかなと思ってみましたが、この三匹と関わる語り手である「私」も、発作的に身を襲う「ずれる」という問題・生き辛さを抱えていて、これは息子には通じないというか、説明しづらい表現だなあと思いました。やはり子供向けではないなと。
最近の新作は読んでいないけれど、やっぱりこの人の文章は好きだなあと思いました。
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