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花日和 Hana-biyori

「円」読書会でした

劉慈欣(りゅう·じきん) 著『円』(早川書房) のオンライン読書会でした。参加者は4人。

中国出身の作家によるSF短編集で、SF最大の賞であるヒューゴー賞を受賞した『三体』が大ヒットし実写映像化もされているようです。

皆さんの感想は概ね「わかりやすく面白い」といったところでしょうか。覚えている一部をちょっと書くと

「現在地と壮大な未来や広い世界観を地続きで描くのがうまい」

「SFって報われないものが多くて、これも理不尽な殺伐としたものが多い。SFってこれだよこれ~と思う。一方でハッピーエンド的なものがある。飛躍、縦横無尽さがこの作家の持ち味。発想がすごい」

とか

「『栄光』が一番怖かった。熱狂の扱い方が」

「大きな世界と小さな世界の対比というのがSFの面白さ」

「視点を変えた見方をさせてくれるのがSFのいいところ。視点を上のほうまで連れて行ってくれる」

などのほか、

「壮大過ぎると可笑しくなってくる」
「(この作家は)エモさのわかる男」

などの言葉が興味深く覚えています。ほかにもあるけど、今回はこのくらいで。

一番評判がよかったのが表題作の「円」で、よく名前が上がったタイトルが「円円のシャボン玉」「栄光と夢」「月の光」「郷村教師」ですかね。私も「郷村教師」好きでした。

 

しかし実は私は読み終わっておらず、まともに読んだのは最初の1編くらいで、3編めまで目を通したという感じでした。何も語る資格はございません状態。みなさんの話を楽しみにしていたのですが、若干ネタバレ気遣い(ネタバレOKですとは言いましたが)をさせてしまったようで申し訳なかったです。

個人的に読んだ中で一番好きというか没入感強く読んだのは「郷村教師」でした。貧しい村の小学校教師の話で、村人の無知や無教育の絶望感がすさまじい!この教師の過去も壮絶!で引き込まれて読んでいたらいきなりのSF展開が来て「あっ、これSFだったわ!」と思い出してわくわくしました。

感心するのは、目を通した3編はじっくり読み込まなくても最初の設定さえ押さえておけば字面をさーっと追うだけでもだいたいどういうことが起こっているのか伝わってくるところです。軽い文体というわけじゃないのですが、わかりやすい面白さ、まとまりの良さを感じました。

 

午前中は夫と隣町の公園に行きました。ネモフィラが幅をきかせていました。

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