きのうは映画「美しい彼 〜eternal」を観に行きました。原作は凪良ゆうのBL小説。監督は酒井麻衣。
絶対見るぞとは思っていなかったのですが、原作が好きなのでまあ観ますわな。
映画はとにかく二人のシーンを美しく描くことに腐心しているなあという気がしました。
とくにラストはこれでもかというほどキラッキラ!の長尺。まんまと見とれて「良いもの拝ませてくれてありがとう…」という気持ちになっていました。
しかし正直、ストーリーに没入したかというとそうでもなく。
やはり両片想いの二人がすったもんだするのが面白くて見ていたんだなあ自分。と改めて思います。
とくに“美しい彼”である清居(八木勇征)が、崇拝してくるくせに彼氏になろうとしないネガティブ俺様の平良(萩原利久)をどうしてくれようとぐるんぐるんする心情が楽しく切なく面白いので。それが分かりやすく書いてある小説がいいわけです。
映画では、もう同棲しているふたり。大学卒業間近で人気カメラマン野口のもとでアシスタントとして働き出した平良と、俳優として売れだした清居の生活から。
原作は、平良と清居それぞれが将来や方向性に迷いつつ、ある事件をきっかけにふっ切れたり成長したりといった面が分かりやすかったのですが、映画は平良メインで彼が主役みたいな感じがちょっとしました。タイトルは平良目線であるわけなので正しいのかもしれません。
とくに印象的だったのは平良の怒りの場面で、階段で背中からを映した所と、目だけで怒りを表現したところ。俳優の演技力というよりは絵面が考え抜かれている演出のインパクトを感じました。
あと良かったのはカメラマンの野口さん役の和田聰宏です。原作のイメージにぴったり過ぎてドラマでも好印象でしたけど今回もイケオジぶりが素敵でした。自意識過剰の若者を愉快そうに厳しくいじりながらも目をかけてくれている感じが上手いなと。
平良に作らせてラーメン食べるシーンで、けっこう量あるセリフが終わるタイミングできっちり食べ終わってるのスゴ。と感心しました。