半次郎の“だんごんがん”

要するに、居酒屋での会話ですね。
ただし、半次郎風のフレーバーがかかっています。
≪安心ブログ≫

いま、生きているということ

2009年02月26日 21時05分15秒 | 詩・メルヘン
こんばんは、半次郎です。

とても懐かしい詩をご紹介します。
半次郎は、“詩”としてではなく、小室等さんの“歌”で知りました。
歌の題は、『いま、生きているということ』となっていますが、原題は『生きる』となっています。


    生きる    (谷川 俊太郎)

 生きているということ
 いま生きているということ
 それはのどがかわくということ
 木もれ陽がまぶしいということ
 ふっと或るメロディを思いだすということ
 くしゃみすること
 あなたと手をつなぐこと

 生きているということ
 いま生きているということ
 それはミニスカート
 それはプラネタリウム
 それはヨハン・シュトラウス
 それはピカソ
 それはアルプス
 すべての美しいものに出会うということ
 そして
 かくされた悪を注意深くこばむこと

 生きているということ
 いま生きているということ
 泣けるということ
 笑えるということ
 怒れるということ
 自由ということ

 生きているということ
 いま生きているということ
 いま遠くで犬が吠えるということ
 いま地球が廻っているということ
 いまどこかで産声があがるということ
 いまどこかで兵士が傷つくということ
 いまぶらんこがゆれているということ
 いまいまが過ぎてゆくこと

 生きているということ
 いま生きているということ
 鳥ははばたくということ
 海はとどろくということ
 かたつむりははうということ
 人を愛するということ
 あなたの手のぬくみ
 いのちということ


いま生きている私たちが、いまこそこの詩の心を深く味わう必要があるものと思います。
特に、“かくされた悪を注意深くこばむこと”という一節は、若者たちに注意深く読んでもらいたいところです。

from 半次郎


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