半次郎の“だんごんがん”

要するに、居酒屋での会話ですね。
ただし、半次郎風のフレーバーがかかっています。
≪安心ブログ≫

『恋の季節』

2012年09月08日 15時20分30秒 | ★ やや半次郎の世界 ★

こんにちは、やや半次郎です。

早速、やや半次郎の世界をお楽しみ下さい。

………………

『恋の季節』

オレ様は妖怪だ。
自分で言うのも何だが、悪い妖怪ではない。どちらかと言うといい妖怪だ。

どれくらいいいかと言うと、先ずオレ様は人間からは絶対に見えない。だから、怖くないんだ。
話す時には、相手の脳に直接語り掛けるんだ。

我々、妖怪は人間のことは何から何まで知っている。だから脳のどこを刺激すればどうなるのか、全て分かっているのだ。
それを知った上で、人間を脅かす妖怪がいるが、ああいう不良グループとは一緒にして欲しくない。

オレ様は人間に悪さをしない。おちょくったり、からかったりすることもない。
それはオレ様のポリシーだ。
普段は人間に話し掛けることはしないんだが、危険を知らせる場合や、何かを調べたい時に限って、人間に話し掛けるのだ。

しかしそんなオレ様だが、今、ある人間のことが気になってしょうがない。仕事も手に着かないくらいだ。
いや、オレ様には仕事らしい仕事はないんだが…。

その気になる人間と言うのは他でもない、レイコ様だ。以前、このブログにも登場した、あのレイコ様だ。分からなければ、5月18日の投稿記事を見てくれィ。

オレ様は何故だか、あの小娘が妙に気になってしょうがないのじゃ。もしかしたら、好きになってしまったのかも知れん。恋という奴だ。

だがな、妖怪に人間との恋など許されるはずがないのじゃ。有史以来、人間に恋をした妖怪など居たためしがない。妖怪に恋した人間もまた然りじゃ。

だから俺様はツラい。辛くて辛くて死にそうだ!

だがなぁ、妖怪は死なんのじゃ。
だから余計に辛いのじゃ~!

あっ、あたかも大きな声のように脳に振動を送ってすまない。ちょっと叫びたくなってのぅ。

あぁ、切ないのぅ。
あぁ、苦しいのぅ。

誰か、俺様を救ってくれ~ぃ!

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