台湾に中文の勉強をしに行くと決まった時、私は父から一枚の新聞の切りぬきをもらっていた。
それは、台湾に日本時代から住む日本人女性(おばあさん)の写真入りの記事だった。
今から約10年前の話。新聞の記事の詳しい内容は忘れたが、多分住所が載っていたはずだ。
私が中文を勉強したのは台北市にある国立台湾師範大学。その語学中心(語学センター)となる所。
語学中心の裏口を出ると、ガイドブックでも有名な永康街に出る。ここは、昔ながらの日本家屋もあり、おしゃれなカフェやお店なんかもある。瓦屋根の昭和を思い出させる建物は、私は見る度に自分のおじいちゃんもこういう所に住んでいたのかもと思い出させていた。
ある日、語学中心で仲良くなった友達と、この新聞記事の話をしていたところ、行ってみようということに。永康街は近いんだし、私のおじいちゃんのことも何かわかるかもと。
続きは次回へ
※永康街の写真が見つからず、台北101の写真です。