姫路城中濠の周辺には、清水地蔵尊や吉水地蔵尊などお地蔵様が祀られた小さなお堂がある。姫路市のWebサイトで船場川周辺の湧水について紹介されているところに、この地蔵様の名前が出てくる。湧水地点が7カ所あるが、そのうちの2カ所だと紹介されているのだ。江戸時代以前から人々にとって大切な場所だったのだろう。そこに人々はお地蔵様をお祀りしたのだと思う。古い街道の路傍や辻にお地蔵様が祀られていることが多いが、なぜお地蔵様なのか深く考えたこともなかった。大切な場所になぜお地蔵様、そして、そこは人々が集える場所になっている。大切にしたいが心安まる場所。そこにはお地蔵様がふさわしいのだろうか。仏教では地蔵菩薩をどのように説いているのか。辞典では「大地のように広大な慈悲で生あるものすべてをすくうという菩薩。」とあり、「釈迦入滅後,弥勒菩薩が如来としてあらわれるまでの無仏の間,衆生を救済する。」とされる。平安時代からひろく信仰されるようになり、今も地蔵盆などでしたしまれている。親しみやすさと聖なるものという二面性が、人々の心を引きつけるのだろうか。
30秒の心象風景15469・堂の中~吉水地蔵~
https://youtu.be/Va9gfIoxkuo
30秒の心象風景15469・堂の中~吉水地蔵~
https://youtu.be/Va9gfIoxkuo