ちょっと役目があり、掟破りに袖を振りました。これは母が披露宴のときに着てから、誰も袖を通していなかったものです。私自身の黒地の振袖から一転、目の覚める若緑のような地色に刺繍や絞り、金箔が施されています。佐賀錦の帯に緑の帯揚げ&ピンク系の帯締を合わせ、重ね襟にもピンク、開き直るとはこのことかといった具合になりました。振袖を着た幾人かは会場で「振袖隊」と呼ばれ、何だか穴があったら入りたい気持ちになりつつ、ちょっと「おばけ」の気分で楽しみました(「袴隊」というのもありましたよ)。もう着る機会がないと思うからかもしれないですが、振袖というのはやはり意匠も特別で、他の方たちのお着物・帯などもとても興味深く拝見し眼福でした。袖を振るのは、今まで何度もこれが最後、と思い早何年、今度こそ最後になりますかどうか。
追記:「おばけ」というのはお節分の日に普段しない装束を着て出歩くことです。若い子が老けたつくりをしたり、仲良しのおじさんたちが、新撰組の格好をして飲みにいったりしはります。
追記:「おばけ」というのはお節分の日に普段しない装束を着て出歩くことです。若い子が老けたつくりをしたり、仲良しのおじさんたちが、新撰組の格好をして飲みにいったりしはります。