八障連ブログ

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コラム『日々のなかから、、、』(2)

2013年11月22日 | コラム
一回お休みをいただきましたが、おかげさまで二回目を載せていただく機会に恵まれました。前回同様読みやすさ判りやすさを心がけ、なるべくユルめに参ろうかと思いますのでよろしくお付き合いください。
さて今回は電車の女性専用車両に関わるお話です。
まずは軽くウンチクから
《日本における女性専用車両は、戦前の1912年(明治45年)1月31日に東京の中央線で朝夕の通勤・通学ラッシュ時間帯に登場した「婦人専用電車」が最初とされている。この「婦人専用電車」は、男性と女性が一緒の車両に乗るのは好ましくないという当時の国民性を反映して導入されたものの、短期間で廃止された。関西地方では1920年(大正8年)10月、大戦景気の余韻を買って神戸市電が買い物客を誘致するために「御婦人専用電車」を運行した事があるが、この年で姿を消した。また、阪急電車では1930年ころ、女学生の風紀を守るためとして、今津線と神戸線で神戸女学院専用列車が通学時間帯に一日に1・2本が運行されたが、運行後2年以内で廃止された。
1947年(昭和22年)5月に、やはり中央線で「婦人子供専用車」が登場し、同年9月からは京浜東北線にも連結された。この「婦人子供専用車」は、当時の乗車率が300%にも及ぶ過密状態であったため、殺人的通勤ラッシュから子供と労働女性(OL)を守る目的、ラブレターの受け渡し禁止の目的も合わせて導入された。しかし、京浜東北線の「婦人子供専用車」は短期間で廃止され、中央線では朝の通勤・通学ラッシュ時間帯での運行が継続されていたものの、1973年(昭和48年)9月15日(当時の敬老の日)より導入された「シルバーシート」(優先席)と入れ替わる形で前日の14日をもって廃止された。
なお、中央線と京浜東北線には進駐軍関係者のための専用車を格下げして「老幼専用車」が1957年(昭和32年)6月より設定された事があるが、中央線は1958年(昭和33年)11月、京浜東北線は1961年(昭和36年)11月に廃止されている。
時代が下り、1980年代末には大阪で痴漢を咎めた女性が逆に性犯罪の被害者となる事件があった。それを機会に結成された団体などが性犯罪防止を鉄道各社に訴えがあった事でアナウンスや啓発広告がなされるようになり、後年の女性専用車両導入の底流の一つともなっている。》(ウィキペディアより)
福祉に関わる人でも、もしかしたらご存じない方もいるかもしれませんが
『女性専用車は、女性のお客さまのほか、小学生以下のお客さま、お身体の不自由なお客さまとその介助者の方もご乗車いただけます。』(京王電鉄HPより)
とあるとおり、実は男性でも乗れるのです。
数年前、とある用事で新宿へ出かけ、夕方に京王線で帰宅することに。
ちょうどその時18:00発の電車がホームに停まっており、優先席に移動するより早かったし、ラッシュでも混み合わないので、駅員さんの配慮で女性専用車両に乗せてもらうことになりました。
『スイマセーン。乗せてあげてくださいねー』
ニコヤカにお客さん(女性)に呼びかける駅員さん。
拒絶されるかと思いきや、暖かく受け入れてくれるご婦人方。しばらくはなんの気兼ねもせずフツーに乗っていた私。なんだか車両全体に良い匂いが漂っているようで新鮮でしたが…それも次の駅に着くまでの僅かな間だけでした…
ドアが開いたとたん、まるで宇宙人か妖怪にでも出くわしたような目で私を見る、新たに乗車したご婦人方…
これまでにも車イスで街に出ていて、ほんの時々心ない目で見られてしまうことはありましたが、その時はまた違った対応で…一瞬だけ、私を異様な目で見ると、その後はまるで私がその場にいないかのように完全に無視してしまうようなのです。
さすがになんとなく居心地が悪くなりその場にうずくまって誰とも目を合わせないようにしていたのでした…
女性専用に限定されているのは新宿~調布のわずかな区間だけのはずなのですが、その後も男性が乗ってくる気配もなく…最寄り駅までずっと背中を丸めて下を向いていました。
良くも悪くも新鮮な体験が出来て楽しかったのですが…なんというかこの世の天国と地獄を同時に味わったような不思議な気分でした(^_^;)
ちなみに女性専用車両の制度について、国土交通省は、「男性のお客様のご理解とご協力の下に成り立っているものであって、強制的に乗車を禁ずる法的根拠もなく男性のお客様を排除するためのものではありません」としています。女性専用車両には老若男女問わず誰でも乗車可能です。裁判所・国土交通省・鉄道会社も認めた共通認識であり、法的強制/拘束も無いのです。
もともと女性専用車両は誰が乗ったってかまわないんですが、無用無益なトラブルを避けるなら法的な拘束力が無いといっても男性が乗る事は避けた方が無難なようですね。


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