2015年11月26日に毎年恒例となっています市議の皆さんとの懇談会を行いました。当日はお忙しい中をたくさんの議員さんに出席いただき、意見交換を行いました。当日の記録をアップしました。今回は障害者差別禁止条例施行その後の現状について、八王子市における地域活動支援センターの現状について、住宅マスタープランから考える障害者地域福祉の3点をテーマに意見交換を行いました。記事後段で出席いただいた議員さんのホームページ等へのリンクも貼りましたのでぜひご覧ください。
市議懇談会記録【PDF版】はこちらから。
これより市議懇談会記録本文となります。
【市議会議員と障害者団体の懇談会記録】
2015.11.26 18:30~20:30
クリエイトホール第2学習室
司会進行:鈴木 記録:立川
出席者(敬称略)
中島正寿(公明)・陣内泰子(市民自治の会)・鳴海有理(生活者ネット)・市川克宏(共産)
伊藤祥広(自民)・吉本孝良(自民)・星野直美(市民・民主クラブ)・佐藤梓(社会民主)
小林信夫(公明)・青柳有希子(共産)・八木下輝一(自民)
計11
八障連:杉浦(八障連代表)・高井(E
SMILE)・重松(八王子生活実習所前会長) 夛田(前八障連代表)・松岡(多摩草むらの会)・松木(わくわく)・土居(CES) 進藤(ほっとスペース)・山田(ほっとスペース)・田中(わくわく)・宮地(パオ) 有賀(リサイクルわかくさ)・伊藤(ヒューマンケア協会)・鈴木(八視協)・立川(プレワーク)
計15
司会より開会と懇談会の内容について説明あり。その後、杉浦代表より挨拶がされる。
※議員さんの自己紹介については、話し合う内容を優先するため、会派とお名前を話していただくこととなる。そのほか参加者についても、施設名とご自身の名前のみとさせていただく。
●障害者差別禁止条例について
伊藤氏(ヒューマンケア協会)
施行後よりどのようにこの条例が周知されているのか、一般的にどのように対応(設備などのハードや対応の仕方のソフト面)されているのか八王子市障害者地域自立支援協議会に設置された権利擁護部会において調査をしてきた。地域によっては、障害者のみではなく、女性も含めた条例を作っているところもあり、一歩進んだ条例にしているところもある。八王子市は、差別禁止条例の調整委員会に、当事者を含め進めているという点で、ほかのところにはない取り組みをしていて良い点もあるが、障害者の教育という点では、条例などで明記されていないことから、適した教育を受けられていないという課題も出てきている。個々の問題に対応できていないという点がこのようなところでも出てきていると思われる。
参加者:差別を受けた事例で個別の申し出が市にあっても、生活にかかわることで、調査などの結果を待っていることができず、他の方法で目的を達成し、申し出を取り下げるケースがあり、問題可決に結びつかないことがある。例えば、アパートを借りたいということで、不動産屋に行ったが、貸せる物件はないと門前払いを受けたが、調査をしている最中に他の不動産屋で住む場所を見つけたため、状況が変わり取り下げたということがある。
障害のある方に対する教育については、障害への理解が重要で、自立支援協議会でも、障害を理解してもらうために、冊子も作成しているが、今後どうしていくかなどは、教育委員会、障害福祉課で調整中と聞いている。
議員:教育について話があったが、「インクルーシブ」教育、統合教育についてどのようにお考えをおもちか聞かせてもらいたい。
杉浦代表:とある小学校の特別支援学級は廊下の端にあり、他の子供との交流になっていない。各小学校を回って感じるところは、教員は努力をしていることは分かるのだが、一人一人の教員の裁量により差が出ているように思われる。
議員:身内で、知的の方がいるが、普通学級に通うように努力してきたが、とある教員の知り合いが、養護学校に通っていればもっと違うスキルを手に入れていたかもと話があった。でも、普通学級に通うことで得られたスキルもあったと思われる。結果も大事だが、どこで学ぶかその人一人一人に選択の保障がされていることが重要であると思われる。
参加者:かつて自分の子どもは、医療的ケアが必要で普通学級では受け入れられないといわれたが、今はどれくらい受け入れられているのか知りたい。学校や他の人とかかわることにより、生活の幅が広がるのではないか (最近では、医療的ケアの必要な子供も、完全ではないが、ある程度普通学級での受け入れが進んでいる)。
議員:差別解消法の成立を受け、八王子市も差別禁止条例の見直しをおこなっています。12月よりパブリックコメントも始まるので、ぜひ皆さんの声を出してもらいたい。
●地域活動支援センターの状況について(わくわく田中氏、パオ宮地氏)
田中氏(わくわくについては別紙の内容を確認しつつ発表をする)
地域活動支援センターの必要性として、職場と自宅の行ったり来たりの繰り返しで、自分の話を聞いてもらえる場所、共有できる場所がなく、追い詰められてしまう。地活(地域活動支援センター)はその対策にもなっていることを理解してもらいたいと思う。
宮地氏(パオ)
パオは退院してきた人などのいる場所という機能になっている。病院も長期入院を減らしているし、薬も減薬している。減薬は良いのだが、どこにもつながっていない状態で退院させられ、ポツンとしている。体調を崩しご自身の体調をリカバリーするために通ってきている方もいる。就労も必要だとは思うが、このような橋渡し的な場所も必要なのではないかと思う。
議員:必要になってくる事業だと思う。小中高の卒後の橋渡しがなかなか難しい。切れ目のない支援が必要になってくると思う。市の方からの紹介の人などはいるのか。
田中氏
わくわくは平成25年からの事業ですが、市のワーカーさんからの依頼で受けている方はたくさんいらっしゃいます。ご本人負担については、月額1,000円。余暇活動などに使われる。その他費用は外に出かける場合などは自己負担でやっています。
議員:集える場所は必要だと思う。皆さんが居場所として良い場所になっていて、障害のグラデーションを知る場になっていると思われる。ただ、現場では職員不足などまわりの方たちに周知していかないとならない課題であると思う。
参加者:町会を巻き込んでつながれる何かを見つけたいと思う。現状としては、市民活動支援センターでのスポーツ交流会、PC教室(月4回)を実施している。
現状の確認をしつつ、今何ができていて、これから何ができるのかなどを整理して、必要性を訴えていくことが必要であることを確認する。
●住宅マスタープラン
松岡氏(多摩草むらの会)
(住宅マスタープランについて別紙のとおり説明がある。)
現状としてハード面は改善されてきているが、ソフト面はなかなか改善策や体制が整っていない。
議員:空き地を生産緑地化や市民農園なども検討されている。
空き家に関してはグループホームなどに使うには基準に満たない物件が多かったりして活用方法がニーズと合致していない。しかし、特定住宅などの方法で、可能性を考えることもできると思う。あらゆる方法を取りできるようにすることも必要だと思う。
とある施設はグループホームを立てるために予定地も決め後は建てるだけの段階で、住民の反対にあい断念するといったケースもある。双方の和解ができるかどうかというところだが、マスタープランで、行政の義務などを明確にして、理念条例にならないようにしてもらいたいと思う。
参加者:大家さんも障害者に貸そうという方は少なく、何かあった場合に支援者はいないのかなど言われる。サポートしてくれる人がついているかいないかで変わってしまうことがある。しかし現状としてサポートする機関が少なく、そのためにアパートを借りることを断念する方もいる。
鈴木氏:いろいろな意見が出されましたが、やはり一人でも多くの方に理解してもらう。一人からでも理解できる人を増やしていくことが大事。それは要求するだけではなく、当事者も努力をしていく必要があると思いました。
司会により、閉会となる。
市議懇談会記録本文はここまで。
【出席議員へのリンク】
中島正寿 市議
陣内泰子 市議
鳴海有理 市議
市川克宏 市議
伊藤祥広 市議
吉本孝良 市議
星野直美 市議
佐藤梓 市議
小林信夫 市議
青柳有希子 市議
八木下輝一 市議
市議懇談会記録【PDF版】はこちらから。
これより市議懇談会記録本文となります。
【市議会議員と障害者団体の懇談会記録】
2015.11.26 18:30~20:30
クリエイトホール第2学習室
司会進行:鈴木 記録:立川
出席者(敬称略)
中島正寿(公明)・陣内泰子(市民自治の会)・鳴海有理(生活者ネット)・市川克宏(共産)
伊藤祥広(自民)・吉本孝良(自民)・星野直美(市民・民主クラブ)・佐藤梓(社会民主)
小林信夫(公明)・青柳有希子(共産)・八木下輝一(自民)
計11
八障連:杉浦(八障連代表)・高井(E
SMILE)・重松(八王子生活実習所前会長) 夛田(前八障連代表)・松岡(多摩草むらの会)・松木(わくわく)・土居(CES) 進藤(ほっとスペース)・山田(ほっとスペース)・田中(わくわく)・宮地(パオ) 有賀(リサイクルわかくさ)・伊藤(ヒューマンケア協会)・鈴木(八視協)・立川(プレワーク)
計15
司会より開会と懇談会の内容について説明あり。その後、杉浦代表より挨拶がされる。
※議員さんの自己紹介については、話し合う内容を優先するため、会派とお名前を話していただくこととなる。そのほか参加者についても、施設名とご自身の名前のみとさせていただく。
●障害者差別禁止条例について
伊藤氏(ヒューマンケア協会)
施行後よりどのようにこの条例が周知されているのか、一般的にどのように対応(設備などのハードや対応の仕方のソフト面)されているのか八王子市障害者地域自立支援協議会に設置された権利擁護部会において調査をしてきた。地域によっては、障害者のみではなく、女性も含めた条例を作っているところもあり、一歩進んだ条例にしているところもある。八王子市は、差別禁止条例の調整委員会に、当事者を含め進めているという点で、ほかのところにはない取り組みをしていて良い点もあるが、障害者の教育という点では、条例などで明記されていないことから、適した教育を受けられていないという課題も出てきている。個々の問題に対応できていないという点がこのようなところでも出てきていると思われる。
参加者:差別を受けた事例で個別の申し出が市にあっても、生活にかかわることで、調査などの結果を待っていることができず、他の方法で目的を達成し、申し出を取り下げるケースがあり、問題可決に結びつかないことがある。例えば、アパートを借りたいということで、不動産屋に行ったが、貸せる物件はないと門前払いを受けたが、調査をしている最中に他の不動産屋で住む場所を見つけたため、状況が変わり取り下げたということがある。
障害のある方に対する教育については、障害への理解が重要で、自立支援協議会でも、障害を理解してもらうために、冊子も作成しているが、今後どうしていくかなどは、教育委員会、障害福祉課で調整中と聞いている。
議員:教育について話があったが、「インクルーシブ」教育、統合教育についてどのようにお考えをおもちか聞かせてもらいたい。
杉浦代表:とある小学校の特別支援学級は廊下の端にあり、他の子供との交流になっていない。各小学校を回って感じるところは、教員は努力をしていることは分かるのだが、一人一人の教員の裁量により差が出ているように思われる。
議員:身内で、知的の方がいるが、普通学級に通うように努力してきたが、とある教員の知り合いが、養護学校に通っていればもっと違うスキルを手に入れていたかもと話があった。でも、普通学級に通うことで得られたスキルもあったと思われる。結果も大事だが、どこで学ぶかその人一人一人に選択の保障がされていることが重要であると思われる。
参加者:かつて自分の子どもは、医療的ケアが必要で普通学級では受け入れられないといわれたが、今はどれくらい受け入れられているのか知りたい。学校や他の人とかかわることにより、生活の幅が広がるのではないか (最近では、医療的ケアの必要な子供も、完全ではないが、ある程度普通学級での受け入れが進んでいる)。
議員:差別解消法の成立を受け、八王子市も差別禁止条例の見直しをおこなっています。12月よりパブリックコメントも始まるので、ぜひ皆さんの声を出してもらいたい。
●地域活動支援センターの状況について(わくわく田中氏、パオ宮地氏)
田中氏(わくわくについては別紙の内容を確認しつつ発表をする)
地域活動支援センターの必要性として、職場と自宅の行ったり来たりの繰り返しで、自分の話を聞いてもらえる場所、共有できる場所がなく、追い詰められてしまう。地活(地域活動支援センター)はその対策にもなっていることを理解してもらいたいと思う。
宮地氏(パオ)
パオは退院してきた人などのいる場所という機能になっている。病院も長期入院を減らしているし、薬も減薬している。減薬は良いのだが、どこにもつながっていない状態で退院させられ、ポツンとしている。体調を崩しご自身の体調をリカバリーするために通ってきている方もいる。就労も必要だとは思うが、このような橋渡し的な場所も必要なのではないかと思う。
議員:必要になってくる事業だと思う。小中高の卒後の橋渡しがなかなか難しい。切れ目のない支援が必要になってくると思う。市の方からの紹介の人などはいるのか。
田中氏
わくわくは平成25年からの事業ですが、市のワーカーさんからの依頼で受けている方はたくさんいらっしゃいます。ご本人負担については、月額1,000円。余暇活動などに使われる。その他費用は外に出かける場合などは自己負担でやっています。
議員:集える場所は必要だと思う。皆さんが居場所として良い場所になっていて、障害のグラデーションを知る場になっていると思われる。ただ、現場では職員不足などまわりの方たちに周知していかないとならない課題であると思う。
参加者:町会を巻き込んでつながれる何かを見つけたいと思う。現状としては、市民活動支援センターでのスポーツ交流会、PC教室(月4回)を実施している。
現状の確認をしつつ、今何ができていて、これから何ができるのかなどを整理して、必要性を訴えていくことが必要であることを確認する。
●住宅マスタープラン
松岡氏(多摩草むらの会)
(住宅マスタープランについて別紙のとおり説明がある。)
現状としてハード面は改善されてきているが、ソフト面はなかなか改善策や体制が整っていない。
議員:空き地を生産緑地化や市民農園なども検討されている。
空き家に関してはグループホームなどに使うには基準に満たない物件が多かったりして活用方法がニーズと合致していない。しかし、特定住宅などの方法で、可能性を考えることもできると思う。あらゆる方法を取りできるようにすることも必要だと思う。
とある施設はグループホームを立てるために予定地も決め後は建てるだけの段階で、住民の反対にあい断念するといったケースもある。双方の和解ができるかどうかというところだが、マスタープランで、行政の義務などを明確にして、理念条例にならないようにしてもらいたいと思う。
参加者:大家さんも障害者に貸そうという方は少なく、何かあった場合に支援者はいないのかなど言われる。サポートしてくれる人がついているかいないかで変わってしまうことがある。しかし現状としてサポートする機関が少なく、そのためにアパートを借りることを断念する方もいる。
鈴木氏:いろいろな意見が出されましたが、やはり一人でも多くの方に理解してもらう。一人からでも理解できる人を増やしていくことが大事。それは要求するだけではなく、当事者も努力をしていく必要があると思いました。
司会により、閉会となる。
市議懇談会記録本文はここまで。
【出席議員へのリンク】
中島正寿 市議
陣内泰子 市議
鳴海有理 市議
市川克宏 市議
伊藤祥広 市議
吉本孝良 市議
星野直美 市議
佐藤梓 市議
小林信夫 市議
青柳有希子 市議
八木下輝一 市議