なつぞら #33 開拓するということ

　あれから咲太郎は無実を証明され、解放されたものの行方不明になってしまっていました。
　
　咲太郎が夢に出たというなつに、妹の明美は、「死ぬときに夢に出る」なんて不吉なことを言い出しますが、なつはそれにもめげず、雪月からバターの依頼があったとおじいちゃんに報告。照男はバツが悪そうになります。


　そしていよいよ天陽とデートしたなつは、アニメの世界に茫然としてしまいます。アニメーターの長、仲努さんの、「アニメは動きが大事、絵に命を吹き込むことなんだ」とか、「ちゃんと勉強すればアニメーターになれると思うんだ」という言葉が脳裏をよぎり――。

　映画が終わったあとで、東洋動画スタジオのＣＭが流れ、自分たちの次の作品が『白蛇姫』であることをつげます。新しい人材を欲しているというのです。

　なつは雪月に天陽を連れていき、アニメはなんでも出来る、と憧れを口にしますが、天陽は、

「なんでも出来るということは、なにもない広い大地に行くのと同じ、自分で耕すことを覚えて作れる種を見つけて、それを手に入れないとなにも出来ない」

　と冷静に指摘するのでした。
　気持ちに水をぶっかけられて、自分には出来ないと思い込むなつに、天陽の気持ちは揺れます。