空中にバイクが目視された時
「一瞬にして、その場が凍りつくのが肌で感じ取れた」
「居合わせた者達は、警備の為に選りすぐった精鋭である」
「乗っているライダーは一人であったが、全く手札が読めない」
「彼等は直ぐに回線を開いて、対応を協議する」
「能力者同士が遣り合う場合、相性を見極めずに挑めば悪戯に消耗を強いられるからだ」
「たった一人で乗り込んでくる奴だ、柔な相手である訳が無い」
「まずは、スカウティング部隊に探らせたい所だ」
「奴等の能力による分析が進めば、大体のランク……」
「相手能力の表層的な面は、少なくとも暴ける」
「だがこの場合肝心なのは、侵入者の射程範囲だ」
「それすら、分からなければ……」
「むざむざ、こちらのブレーンを生贄に差し出す様なものだ」
「最悪の事態を想定し、侵入者を目視出来た時点」
「認識の始まりから既に、支部全体が奴の攻撃範囲に収まっている様な……」
「そんな馬鹿げた話も、可能性として……」
「それすらも、考慮に入れねばならない」
「能力者を相手にするという事」
「これは、未知との遭遇を踏まえたリスク管理だ」
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