くまさんの日常

日々の出来事をつれづれなるままに書き連ねています。治療院の裏話や本音がにじみ出るかも

人生のあり方

2008-06-30 15:33:08 | 日常
知人のお父様(95歳) 足腰がかなり弱ってはいるものの頭はすっきりしゃっきり!
毎日通帳の残高を確認するのが日課であり、楽しみなんだそうだ。

かなりの年金をもらっているらしく、当然使い道はないので貯まるばかり。だけど残高が増えていくのをひっひっひと楽しむ守銭奴ではない。
なぜ残高が増えていくのが楽しいのかといえば、それはこども(いい歳だか)のためなんだって。
自分が残してやれるのはこの小さな家と(子供たちはそれぞれ家があるのでいらない)、現金だけ。いつまでたっても子供たちのことは心配なので、年に1度は遺言状を書き換えて遺産の分配で子供たちが仲違いしないように気をつけている。現役の頃は仕事ばかりでろくにかまってやれず、せめて自分ができることは子供たちが老後(すでにちょっと足を踏み入れているが)お金の心配をしないで暮らせるようにしてあげたいと切実に感じているらしい。
なくなってから遺産の分配をしようとすると、かな~りめんどくさいことになるんですけどね… 元官僚の彼がそんなことを知らないわけはないのだろうが、自分が生きているうちに現金が少なくなるのも、それはそれで不安らしい。それと、貯まっていく楽しみが減るのもね。

そんなわけで、毎月5万ずつでも子供たちに小遣いでもあげてれば税金もかからないことになるんですけどそうせず、自分が長生きすることで子供たちに残せるお金が貯まっていくのを楽しみにしてるんですって。
彼が毎日を生き延びる大切なモチベーションとなっているんだそうです。なるほど、歳を取ってみないとわからない世界がそこにあるんだろうなと、しみじみ感じました。
どんな理由でも、それが生きる糧となっていればそれでいいのかな(人に迷惑がかからなければね)

僕もいい加減いい歳になっても、祖母が小遣いをくれてたのってきっとそういうことなんだろうなって、この話を聞いて振り返りました。今は亡き祖母、だいすきだったんだよな。長いことありがとう、僕も助かってました<(_ _)>
自分はどんな風に歳を取っていくのだろうな…