みなとみらいのビル群はクリスマスイブの夜だけ全館点灯される。
ヨコハマの冬の風物詩の一つである。
ブルーラァイトォーヨコォーハァーマァー♪
汽車道を歩いて赤レンガ倉庫のほうに近づくと全体が良く見える。
パリの凱旋門のような形をしたナビオス横浜は中空部分にイルミネーションがしつらえられていて、地面にも広がったイルミと相まってビル群を見る額縁のような仕掛けになっている。
ここがちょうど格好の撮影ポイントになっていて、たくさんの三脚が林立したり、地際から撮影しようとする人が地面にはいつくばるような格好をしてカメラを構えている。
若いカップルが目立つのは当然だが、人が随分出ている。
日本は平和なのである。続くと良い。
横浜がいいのは、これらのビル群の明かりが運河の水面に映って光が2倍以上の効果をもたらすことである。
見慣れた光景だがやっぱりきれいである。
この夜は、宵の口のことだが、朔旦冬至の新月から甦ったばかりの上弦の三日月が西の空に架かっていた。
誕生したてのシャープな三日月である。
ナビオス横浜の脇の運河に架かる万国橋を渡って馬車道へ。
クリスマスは七面鳥である。
しかし、七面鳥は日本ではなかなかなじみが薄いので、焼き鳥で代用することにする。
イブの夜だからどうかなと思ったが、試しに覗いてみたちょっと高級な焼鳥屋は奇跡的に席が確保できた。何たる幸運。
隣の先客の声が大きい。中年のカップルである。仕事帰りのようだ。
夫婦でないことは大きな声から次々と判明する。
男の方は恥ずかしそうにもじもじしていたと妻は言う。
何を飲み食いしたのか16000円も支払って第2ラウンドへとそそくさと店を出て行った。
いろいろなイブがある。
夜景見物に先だってみなとみらいで買い物をした。
新しいダウンジャケットが欲しいという妻に従ったのである。
アウトドアの店を見て回り、明るい青系統の色のリバーシブルを小遣いから買ってあげた。
自分には赤と濃紺のチェック柄のフランネルのシャツ。
クリスマスプレゼントなど初めてである。
ブルーライトにはノーベル賞が授与されたんである。
何のこれしき…

万国橋から

ナビオス横浜の額縁

ナビオス横浜の中空部分

西の空に架かった上弦の三日月

マークイズのクリスマスツリー