実に6、7年ぶりのことである。
「防犯パトロール」と書かれた黄緑色の蛍光色の化学繊維でできたベストを着て、拍子木をたたきながら約30分。
妻と二人のおしどりパトロール…なんちゃって。
実はこの日のパトロール、予定していた人が急用で参加できず、妻から「一緒にやらない?」と誘われて、ボディーガード役として同行した。
ご近所だから当然だが、妻は顔見知りばかりである。行きあう人が、特に女性だが、こちらを興味深げにジロジロ見て通り過ぎてゆく。
あの奥さんと2人きりでパトロールしている見かけない男は誰 ? と言わんばかり。
チラッ程度に視線を投げかけるなら許すが、ジロジロはいかんなぁ。
こんなこともあろうかと帽子を目深にかぶって出てきて良かった…
町内会の防犯パトロールが始まったのは2000年ごろからである。
それまで何かと空き巣被害などがあり、警察から定期的にパトロールするだけで防犯効果は高まるんですよ、と促されたのが発端である。
エリアの250~260世帯のほとんどが町内会に加盟していて、昼と夜の2回、数人で拍子木を打ち鳴らしながら町内を巡るのである。
たったこんな程度のことでも、治安と言うものには効果があるらしく、空き巣被害と言うのは劇的に減ったようである。
かつてNHKに「ご近所の底力」という番組があって、空き巣被害などが目立ち、住民が不安に感じていたどこだかの町内会でパトロールを始めたところ、被害がゼロになった、という話を紹介したらしい。
それが警察庁の目にとまり、全国の警察本部に伝達され、わが町内会にも導入されることとなったようである。
導入直後は夜の部に参加していた。
月に1回程度。それも日曜日の午後8時半から始まるパトロール。5、6人のご近所の男性陣とともに、二手に分かれて町内に拍子木の音を鳴り響かせてきたんである。
日曜日の夜を選んだのは、それが一番家にいる確率が高いからだった。
ここ数年、そのパトロールに参加してこなかったのは、各過程から最低1人参加という“掟”に従って、妻が昼間やっているから良いだろうという判断である。
しかし、夜の部については、時折拍子木の音は聞こえてくるが、最近は常時行われているのか疑わしい。
この町も高齢化してきているから、特に冬場は参加者がしり込みするのだろうか。
高齢化とコインの裏表だが、世代交代も進み始めているようで、若いお父さんは余裕がなくて参加しにくいことも影響しているかもしれない。
自分のことを棚にあげての話だが、ちょっと考えどころである。“フォア・ザ・地元”に立ち返る必要があるかも。
こういうのを煩わしいと言ってしまっては、地域社会の崩壊につながってしまう。
かといって、あまり親しくするのも面倒である。
短時間のパトロールくらいなら、また付き合えそうなのだが…
年明け早々、変なことを考えなければいけなくなったものである。
昨年末にいただいた啓翁桜が咲きそろい始めた。居間においておいたら暖房効果で開きすぎ気味になったので、長持ちさせるために玄関わきに移した。
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