今朝は30分近く寝過ごしてしまった。
涼しくて、ぐっすり寝入ってしまったせいである。
トイレに起きたのが午前3時で「あと1時間眠れるな」と思ったのを覚えている。
そのころカミナリが聞こえたような気がするが、気にすることなくさっさと寝てしまい、定かではないが幻でもないだろう。
相変わらず窓を開けて寝ているが、ちょと前までとは明らかに違って、空気そのものがモワァッとした熱を帯びたものから、如何にもサラッとした涼し気なものに入れ替わったのを実感せずにいられない。
2,3日前と比べると劇的な変化と言える。
多分そのせいで、眠りが深くなるのだろう。
寝過ごすわけである。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風のおとにぞおどろかれぬる 藤原敏行
この歌はまだ夏真っ盛りの立秋の日に詠まれたものだが、この歌のような「さやか」な秋ではなく、しっかりした秋の片鱗が届き始めた証拠の寝坊ともいえる。
夏大好き人間にとって、気持ちは複雑だが、諸行無常は世の習い…と受け止めるしかない。
秋の輪郭が「さやか」を通り越して目にもはっきりしてきつつあるこの時期、半月を越えた月がやけに明るく輝いて見えるのも、もう一つの証拠だろうとも思う。
午後10時ころの西に少し寄った南の中空に、その半月を過ぎて太り始めた上弦の月が明る過ぎて空全体の星が見えにくくなっている。
もしやこの月が満月に育つと、中秋の名月になるのかと思ったが、気が早すぎたようだ。
今年の中秋の名月は9月29日だそうだから、もう一度の満ち欠けが必要なようである。
木のまよりもりくる月の影見れば 心づくしの秋は来にけり よみ人しらず
今の月は正にこの歌に詠まれたような月である。
明日のわが俳句結社の句会のお題が「秋めく」と言うのは少し前に紹介した。
さぞや…の名句が誕生するやもしれぬ♪
一昨日の夕餉にはカツオが出た。
秋ガツオ、戻りガツオ…とも言い、脂がのって初夏のものより美味しくなる時期でもある。
江戸の昔は鎌倉で上がるものが最上級とされていた。つまり本場である。
折もよき秋のたたきの烏帽子魚 かま倉風にこしらえてみん 雀酒盛
烏帽子魚はカツオの事。
雲一つない澄み渡った真っ青な大空を背景に、青い色の形の良い孤高の山体が空高くそびえるう美しさ。
その季節になて来た。
最後にこの俳句を添えて…
にょっぽりと秋の空なる富士の山 上島鬼貫

つるバラの「バレリーナ」とともにわが家の門柱を飾るクレマチス「アフロディーテ・エレガフミナ」

初夏の花後は肥料はおろか水さえもろくに撒いてもいないのに、健気に咲いてくれている♪

それに引き換えバレリーナの方はむくれて?か、うんともすんともない
シジミチョウが蜜を吸いにやってきている

剪定を終えた後の寒肥はたっぷりあげるからさ

花の色が薄いのは仕方ないか…