今回は
北岳山荘より八本歯のコルまで、究極のトラバース編
「今日どうするの?」
「予定通りのつもりだよ」
予定は、北岳山荘より間ノ岳を往復し、八本歯のコルより雪渓を下り、白根御池小屋か広河原山荘に下山する。
しかし、しんどいながらもここまで頑張ってきた男の子はついに昨夜から微熱が・・、
でも何とか頑張って今日の予定を消化しようと思っていた矢先・・・、
朝食の準備で考えられないミスありえないミス。
なんとイーターの内側のポリエチレン製のボールを入れたままお湯を沸かす・・・。
「何だか燃えてる臭いするね....」
「いつもしないのに何だろう・・」蓋を開けて覗いてもまだ気づかない
当然空だきと同じ事ボールに水が入っているため発火はしませんでしたが......
この事件で今まで張っていた糸が切れ・・・。
「しんどい・・間ノ岳はキャンセルして下山する」
「えぇぇ~~・・でも、しんどいならしょうがないね」
・・テント場と富士山と記念撮影・・。
帰って画像を見ると顔が浮腫んで目が腫れています、この時点で下山して正解かな^^。
今回の目的の一つ『3000mの稜線から雲海に浮かぶ富士山を見たい』
今朝初めて見えた富士山!何枚も撮ります。
北岳山頂への登山道ではなく、小屋から直接トラバース道に・・
振り返ると、北岳山荘と間ノ岳が・・・「また来るからね・・・」
何度も何度も富士山を・・・。
岩場にタカネナデシコが・・女の子のお気に入り。
さあ~行きます、ここからが本番!。
ほぼ同じ高さに見える八本歯のコルにむかって・・・
この斜面を少し登り気味に八本歯の尾根に出て・・コルに一気に下ります。つまずくとやばいです。
トリカブトも沢山咲いていて、ミヤマトリカブトだそうです。
上を見上げると全面お花畑・・「すごい~~~お花畑」「傾斜も~~すごいね」
ますます遠くなる農鳥岳、間ノ岳と中白根山・・北岳山荘も小さくなりました。
ここから八本歯のコルまでが・・メイン
二人ともうきうきですが、微熱のある男の子は一歩一歩に慎重に。
常に富士山を横目で見ながら・・。
尾根に出て、鳳凰三山側が見えてきました。「え!ここ下るの・・・」
この先がコルですが、急すぎてまだ見えません。
申し訳程度しか無いマーカーを頼りに岩を飛び降りながら適当に下ります。
ほぼコルまで来てこれで間ノ岳ともお別れ
見上げると有名な北岳バットレスの岩壁が・・
「絶壁の端っこ・・人が歩いてる・・・危ないね~~」「昨日、真っ白なガスの中歩いたし・・」「」
北岳バットレスの横から甲斐駒ヶ岳と奥に八ヶ岳が見えてきました。
真上から真下まで続く、このバットレス迫力・・・画像では・・1/1000も伝わりません。
そろそろ富士山にもお別れです。
中央の鞍部が八本歯のコルの最底部です。間ノ岳側はスッパリと・・・?00m
八本歯コル最底部ここから広河原に大樺沢左俣の雪渓を下ります。
コルから大樺沢側の景色です。今から下る沢の向こうに鳳凰三山、その向こうに八ヶ岳・・。
広河原は谷のまだ下の下、見えません。標高差1400mを一気に下ります。
岩に立って、真下に続く雪渓を覗いて・・・「どお?」「すご~~い!」
八本歯のコルまでお花畑の急斜面の岩歩きを終え、次は雪渓下り!
登ってきた登山者によると
「夏道が半分以上使えるよ」
「雪渓はジヤクジャクで踏み込むと滑った」
「アイゼンは効かない」
想定内です。
男の子は微熱が有りますが薬を飲んだので爽快
「昨日も早く飲んでおけば良かった!」「変なところで我慢するから・・」