今週の三日月の散歩はまずCDショップのお話から。
ノビヨ師匠は暇さえあれば良くCDショップに行かれるんだそうです。
店内をくまなく右から左、上から下まで物色し、それこそ1日中
居られるほど好きなんだとか。
ちなみに私は1日中本屋で立ち読みしてたことがあります。
めっちゃ迷惑な客だなぁ…。
それに関連して、次は
タワーレコードのキャッチコピーの話に。
「NO MUSIC, NO LIFE.」というコピー。
師匠曰く、音楽が無い生活なんて考えられない!
まさしく僕の為にあるようなコピーだ!と仰ってました。
さて、今回はこのコピーを作成されたクリエイティブディレクター、
箭内道彦(やない・みちひこ)さんがゲストです。
CFプランニングだけに留まらず、非常に幅広いジャンルで
活躍されている方です。
箭内さんを迎えての最初の話はまず
「風とロック」から。
彼の事務所の名前は「風とロック」。
彼の作るフリーペーパーの名前も「風とロック」。
彼曰く、頭で考えたら絶対出てこない組み合わせだそうで、
この名前は脳を使わずに作ったんだそうです。
でもって、次は箭内さんの書かれた本について。
彼の本には「人生の浮き沈みが分かる折れ線グラフ」があって、
それによると高校の時が
黄金時代だったそうな。
とにかくモテまくったそうで、家の前に女の子達が居て
家に帰れなかった時もあったんだとか…。
ちなみに師匠は、夜に好きな子の家を見に行ってたりしてたんだとか。
「おぉ、ここに住んでるのかー」という感じで。
オホン。師匠の名誉の為に一応言っておきますが、いわゆる
ストーカーというヤツではないです。あくまでも見に行ってただけ、らしい。
次は箭内さんの仕事ぶりについてですが、彼は自分で自分の仕事を
「職権乱用、公私混同」と呼んでるそうです。
俺、作ります!俺が俺に発注します!と言ってましたが。
例えるならば、野球チームの監督が
「ピッチャー、俺!」と
言うような感じだそうです。
常に、自分も周りの人も楽しくなるようなことを見つけようとする
パワーを持ってるんですねぇ。
見方を変えると、エンターテイナーとも呼べるのかもしれない。
彼曰く、面白いアイデアはけっこう誰でも思いつくけれど、結局は
それが世の中に出るか出ないか。世の中に出なければ、どんな面白い
アイデアでも意味が無くなってしまう、とのことでした。
さて、ここらでノビヨ師匠が選んだ音楽のコーナー。
今回はゲストの箭内さんに合わせて、テレビCMで使用された曲を
ピックアップしてきたそうです。
1曲目は
細野晴臣氏によるアルバム、『COINCIDENTAL MUSIC』より
「マジンガー・H」でした。
古賀涼子さん曰く「オモチャ箱みたい」というこの曲。
師匠の解説によると、COINCIDENTAL(コインシデンタル)とは
"偶然的な"という意味で、レコーディングの際その場で思いついた
アドリブの要素が多分に含まれた音楽なんだそうです。
次は、箭内さんに「未来を感じるものは何ですか」という質問。
彼の答えは「朝日」。近い未来、という感じだそうです。
箭内さんは朝型人間らしく、4時か5時にはすでに起きてるんだそうな。
何だかクリエイティブな仕事をしてる人はみんな夜型だと思われがち
らしいですが、箭内さんは全然そんなことはなく、22時以降に
アイデアを思いつくことはないんだそうです。
他の人達は23時から打ち合わせすることもあるみたいですが、
師匠は「おかしい!飲んで帰る時間だろう!」と仰ってました。
また、「風とロック」のスタッフ募集の際の話も。
募集人員は若干名だったそうですが、なんと1000通をこえる応募が
あったんだとか。凄いっすね。
当然振るいに掛けるわけですが、その際「○○さんみたいになりたい!」
というのはNGワードにしてるそうです。
誰もやってないことをやってほしい。僕らが今やっている仕事を
どんどん古くしていってほしい、と言う箭内さん。
やっぱり、「今のやり方はつまらない!俺ならこうしてやるぜ!」と
いうような気概を持ってる人じゃないと、こういう業界で仕事を
していくのは難しいんでしょうね。
さて、ここらで2曲目の音楽。
スコット・ジョプリン作曲の、「パイナップルラグ」です。
この曲、めっちゃ聞き覚えがありました!
スズキのラパンのCMでおなじみですね。
けっこう不思議な音色ですが、師匠の解説によるとこの曲は
1900年くらいの自動ピアノによって演奏されており、
コンピュータ音楽のはしりとも言えるんだそうです。
お次は箭内さんへの30秒フラッシュアンケート!
①自分は長生きしそうな気がする → NO
②10年後の目標がある → NO
③今のCM業界に不満がある → NO
④今の若者を見ていて日本の未来は大丈夫と思える → 大体YES
⑤人生の中で探し続けているものがある → YES
④については、自分の知ってる範囲で見ると大丈夫だそうです。
うまくセンスと情熱が繋がってくれれば…とのことでした。
⑤については、まだ何を探してるのかは見えてないんだけど
リズムでYESと言っちゃったそうです。
多分、みんな人生の中でそれぞれずっと探してるんでしょうね。
「何か」を。
さて、ここでもう1曲。
3曲目はチャイコフスキー作曲の、「弦楽セレナーデ 第1楽章」でした。
これもめっちゃ聞き覚えがある!
オー●事のCMで使われてる曲ですね。
チャイコフスキーも、この曲が未来でこんな使われ方をするなんて
思いもよらなかったでしょうねぇ…。
では最後に、箭内さんの予言です。
「CMは無くならない」。
最近、DVDレコーダーにCMをスキップ出来る機能が付いてたりして、
CM業界は戦々恐々としてるそうです。
周りの人に聞くと、「CMは絶対無くなっちゃうよ!」と言われたりも
するそうな。
でも箭内さん曰く、録画したくなるような面白いCMを作ればいい、
とのこと。CM自体の魅力を今一度考え直し、いい商品をみんなに
伝えていきたいと話されてました。
さーてと、では今回はこんなところで。
映画監督、作家、指揮者、クリエイティブディレクターと来ましたが…。
次のゲストは誰でしょうね。ではまた次回!