たまねこ*古布とmy garden

薔薇ずくし

薔薇は古く「古今集」や源氏物語にも記述があります。

でも美術工芸やお着物の絵柄としてはあまり描かれていません。

梅や菊、百花の王と呼ばれた牡丹程日本人好みでは

なかったのかもしれません。

それが改良された西洋薔薇となると明治以降盛んに

図案化されるようになります。


さて、今日は先日のべっ甲の帯どめを主役にしたコーデです。

まずお着物は薔薇模様の金紗縮緬です。

金紗縮緬は普通の縮緬よりさらに細い生糸を用いて薄く織った

絹織物のことです。

縮緬ほど目立ちませんが、かすかに浅いシボがあり、

軽くとても柔らか…顔をうずめたくなります。

どのようにしてこんな細い糸を織ることが出来たのか不思議です。

帯は最近のもので薔薇柄の塩瀬の名古屋帯。

これについてはまたの機会に…

このコーデで一番苦労したのが帯揚げ選びでした。

何しろ主役は帯留めですから、帯どめを生かすも殺すも、

半襟と帯揚げは慎重に選ばずにはいられません。

甘すぎずシックな印象にまとまったでしょうか。

行く夏、来る秋に思いを寄せてコーデしてみました。

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