かな交じり文を考え出した御先祖さんには頭が下がる。そんなもんと思う方は長い電報をスラスラ読めるか試してみればいい。すぐ嫌になるはずだ。国策で漢字を廃止しハングルだけにした韓国はかなり苦労していると聞く。語源に純漢語だけでなく、和製漢語も多く混じっているため訳が判らなくなってしまったそうだ。
そう言いながらも、英語交じり文を聞くとつい拒絶してしまうのが私。「ビジネスに於けるマネジメントのスキルをインプルーブ」なんて言う奴にはつい『ルー大柴か!ドアホが!!それなら全部英語でしゃべれ』と言ってしまう。会話なら文句が言えるが困るのが歌詞。英語交じりの歌詞って嫌ほどあるんだなぁ。
これは英語を母国語とする外国人も変に思うらしく、ある人は著作の中で英語部分を日本語に、日本語を英語に訳していた。引っ越し荷物に紛れて本が見つからず抜き書きが出来ないのが残念だが、とにかくケッサクな歌詞だった。僕等の歌ってバイリンガルの人達にはこう聞こえてしまうんだ。
大好きな柳ジョージさんの持ち歌にも結構英語交じりの唄があるのだが、ある時使い方が2種類あることに気付いた。日本語で置き換え可能なものと英語が必然なものが混在していると感じたのだ。代表曲の“雨に泣いている”は元々英語の曲なので分別しがたいのだが、例えば遺言(The Will)という曲。
“I was born in a blind alley”という英文が入るのだが、Blind Alleyには袋小路の他に行き詰まりという意味がある。この後に“裏道歩いた俺の、たったひとつの夢さ 暗い土の中に埋めないでくれ”と続く唄なので両方を意味した方がいい、ここは英語だなと思った。
作詞はトシ=スミカワさんという人で初期のジョーちゃんの曲を数多く作っている。僕は“Fenceの向うのアメリカ”の一節『白いハローの子に追われて 逃げてきたPXから』にやられた。現代の白いハローの子はビジネスマンや教師の子が多いが、僕の生まれた50年代は軍関係者が多かった。悪ガキも多かったはずだ(笑)。
PXとはベース内の売店であり、日本では「酒保」とワードでも変換しない死語で呼ばれているが、一般の日本人は入れなかったはず。トシさんは何が欲しかったのか?因みに僕が幼稚園の頃初めて飲んだコーラもPXの横流し?品だった。これメッチャまずいと思ったな(笑)。社会人になると無税のワイルド・ターキーと無修正のハスラー。なんせPXでは2千円のターキーって、酒屋で買うと当時1本1万円もしたんですぜ。
頑丈な鉄のFenceこそなかったけど、入ったら日本じゃないトコにもガキの頃は行ったな。友人Y山の家・・・というかY山の親父さんがアメリカ領事館のコックさんだったので彼の所に遊びに行けばそこはアメリカ(笑)。現在、領事館はイカリスーパーの近所に移され、複数の警官が警備に当たっている。当時は警備員もおらず大らかだったなぁ。テロもなかったし。
いかん、元に戻ろう。神戸でこのトシ・スミカワの曲をよく歌ってくれるのが増田俊郎さん。僕はマッスンの好みなんだろうなと思っていたら・・・なんと同一人物だった(笑)。『ハマに居るときゃ、スミカワと呼ばれたの~』かよ(爆)
13日、大阪のBar Skippyでマッスンのソロ。お店のポリシーでライブ中の撮影は禁止だが、店内は自由にと言ってくれたので撮らせてもらう。CDも買ったが“遺言”はまだCD化してないとのことだった。リクエストをして歌ってくれたので僕としては大満足だったけど。CDのサインはマッスン。スミカワさんは『サインしたことないなぁ』だそうだ(笑)
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