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17日の夜に

また17日が来た。ぼーずの場合、持ち家こそ全損になったが、親兄弟だけでなく親戚一同はみな無事というのは比較的恵まれた部類に入るのだろうか。それでも小さい頃よく遊んでくれた隣のお姉さん、友人の母親、子供が亡くなっている。満池谷にある石碑を見ると知った名前が何人も並んでいる。

誰が言っていたのだろうか、人は二度死ぬと言う。まず本当に死んだ日が一度目、死んだその人の事を思い出す人がいなくなった時が二度目だというのだ。ぼーずに言わせれば死んだ人を忘れたのではない。その人を失った悲しみを忘れだしたのだ。

確かに大事な人に死なれるとその時はつらいし、嘆きも大きい。しかし、その人の事を忘れた訳ではなく、その人を失った悲しさは忘れなければならない。もっといえば、悲しさを忘れられるから人間は生きてゆけるのだと思う。

反対に、悲しみが薄れたとしても、亡くなった方々の事は忘れたくない。その人の事はずっと覚えていたいと思う。中には死んだ子の年を数えても無駄と言う人もあるが、あの時、死ななければ15歳年上になっているのだ。きっと色々な素晴らしい出来事に出合ったと思う。地面のひと揺れで、それからの未来を失った人たちの事はいつまでも覚えていたいと思う。

戦争の悲惨さでさえ風化する。地震後の十年間、ぼーずは敢えて真剣に向き合ってこなかった。地震の事を語り出したのは十年が過ぎてからであった。17日に何かを書こうとしてきたが、昨年はもう少し古い思いに逃げてしまった。これからは真正面に向かっていこうと思う。何年続くかな?

《今までの軌跡》

2007年 http://blue.ap.teacup.com/applet/higeboozu/20070117/archive

2008年 http://blue.ap.teacup.com/applet/higeboozu/20080117/archive

2009年 http://blue.ap.teacup.com/applet/higeboozu/20090129/archive
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