思いつきで書いた物語と実話のMIX

フィクションとノンフィクション。目線を変えると景色も変わる

言葉にできない2-3

2019-08-31 16:30:00 | 日記

僕の中から彼女を消してから1ヶ月


彼女からの音沙汰もなく


ましてや僕から連絡することはなく


ただいつものつまらない何もない日が続いた



学校では文化祭の準備で遅くまで残る生徒や


それに付き合って楽しそうな教師や


周りの誰もが平和だった


はたから見たら僕1人のことなんてとても小さくて

居ても居なくても別に誰かの何かをおびやかすわけでもなく


誰がが困るわけでもなく


かといって誰かが喜ぶわけでもなく


何もないままだった



廊下で大きな声が聞こえる


何かもめているんだと思ったけど特に気にせず下駄箱に向かった


何やら話し声が聞こえてくる


同い年の女ってやたら喋るし、声デカイし、めんどくせえな


なんかよく分からんけど無視されただの、友達だと思ってただの


よくある話だ


でも最後にそいつは立派になって見返してやるって


離れていたのには理由があって


とても大切な相手だから自分と同じように見られることが嫌だと思って距離を取っていたとか…


思いの丈を神社の柵に掘ったとか



友情第1なんて泣かせるじゃないかと思ったけど、特に顔にも出さずにその場を後にした





明くる日


校内をウロウロボーッとして


近くの神社らへんまでブラブラしてた



ふと階段から降りてくる同じ学校の制服を見た



女は泣きじゃくった顔で目が赤くなってた



コイツ昨日の女のツレだ



昨日の女が話していたことを伝えよう


「ちょっと面かせよ



彼女を連れて僕は昨日のことを話した


そして木の柵を見渡して、彼女に教えた



彼女は涙した



こんなにも思い合う2人がどうしてか言葉も交わさずに離れる


言葉って口にしないと伝わらないのに


それ以上の思いがあったんだろうと


僕は彼女に胸を貸した


彼女はとても小さい体で僕の胸の中で声を殺して泣いていた



僕はあの彼女以外に触れたのは初めてだった


あの彼女とは違う匂いと


弱く泣き続ける彼女に


何か込み上げるものがあった


女ってうるせえのばっかりじゃないんだな


少なくともこの女は僕の何かを刺激した




次の日から僕は彼女が気になりだした









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