邦画３作品１日で…。

昨日の日曜日は天気も悪いし、やることもないので上映予告などで気になっていた
映画でも観てこようかなと雨の中、出かけてきました。
映画館に入って上映時間を確認したところ観たいなとと思っていた邦画が丁度良い
リレーで３作とも観れそうなのでこの際だからと一挙に観てしまうことにした。
まず午前１０時半から本来の目的だった“余命１ヶ月の花嫁”から。
前にも記述しましたが私もＴＢＳのドキュメンタリー“余命１ヶ月の花嫁”の放送で
長島千恵さんに感銘を受けたひとりでしたので映画化されるということで興味を
必然的に持ったのでしたが、一方、真実のドキュメンタリー以上の映像表現は
難しいのではという冷めた感情も持って昨日は観ていました。
でも、やはり涙腺がいうことをきいてくれません。
涙もろくもなっているということもあるかもしれないけどね。
配役もどうなのかなと思っていたけど、映画宣伝のためテレビに出ていた“榮倉奈々
さん"と“瑛太さん”が映画の中では別人のようなピュアさがあって最近の若手の
俳優陣の中では的を得た人選だったように思いました。
特に千恵さんの恋人役の太郎さんを演じた瑛太さんの演技力に感銘。
もちろん榮倉さんも千恵さんの役を自然な形で演じていらっしゃって良い感じでした。
ただ、この映画は長島千恵さんのエピソードに沿ったドラマを榮倉奈々さん独自の
魅力で表現されたものとみての“良い映画”であって“長島千恵さん”像には
なりえなかったのでは？と。
というのは、家に帰り再度ＴＢＳドキュメンタリー”余命１ヶ月の花嫁”の予告動画で
ご本人の映像を見て放送当時の感銘は、病の中で屈託のない明るさを回りに注がれ
ている性格？姿勢？に…？
今回、榮倉さんの演じた”千恵さん”とはちょっと違うような。
むずかしいことでしょうがね。真実に勝る表現はないということでしょうかね。

次に午後１時半から“ＧＯＥＭＯＮ”を。
この映画は最新ＣＧ技術を駆使しての映像がふんだんに出てくるようなのでと
気になっていたので観ることにした。
しかし、観てガッカリが最終的感想。歴史人物が出てきているが映像に歴史観がないし
ありえない城の形状。ダイヤル式金庫や自動ドア、マシンガン型大砲等戦国時代に
こんなものあるのかとツッコミ箇所が満載の妄想映画でした。
過去には“戦国自衛隊”のように現代人が戦国時代に時空を通って迷い込むといった
映画もあったが戦国時代の世の中は歴史観に沿った表現がされていた。
その中で迷い込んだ戦車等現代の機械が使われるというのには観ていても未来的感覚
で違和感なかったがこの映画はなんでも有りみたいで違和感アリアリでした。
演出も突っ込み箇所がいくつかありで、マニアックな人向けじゃないかな。
最後の方で現代の世の中や政治に皮肉を込めたメッセージがあるが、そのための
ハチャメチャ演出なのだろうか？

午後３時半からは“６０歳のラブレター”を観ました。
この映画は“中村雅俊氏”“原田美枝子さん”と“イッセー尾形氏““綾戸智恵さん”そして“井上順氏”“戸田恵子さん”の３組の夫婦＆男女のオムニバスドラマ
だと勝手に思い込んで内容によっては２話ぐらい観たら帰ろうかなと観たのですが
予想に反して序盤からこの３組すべての配役が出てきちゃいました。
オムニバスではなくひとつのドラマの中で３組のカップルの葛藤を描いていく手法でした。そして予想通りこの映画でも涙腺ウルウルになっちゃいました。
中村、原田カップルには３０年前の新婚旅行先の写真館で企画していた“３０年後の
あなたへ”というタイムカプセル郵便『手紙』に書かれていた妻からのラブレター、イッセー、綾戸カップルには正彦（イッセイ）の誕生日祝いの名工ギターに添え
られた妻・光江(綾戸)のメッセージ、井上、戸田カップルには静夫(井上)の娘の書いた英文(内容がラブレター)を静夫が読み、麗子(戸田)が翻訳しながらといった…。
ラブレターでも３様のものでお互いの愛が深まるというもの。
中でも自分が一番、涙しちゃったところは、イッセー尾形氏、綾戸智恵さんの夫婦の
ところ、内容的にはお笑い担当？夫婦のようですが、温かさが伝わってくるんですよね。
そして声楽家である綾戸智恵さんの演技力の達者なこと。イッセー尾形氏はひとり
芝居で有名であり味のある役者さんですが綾戸さんも良い味出して魚屋の奥さんを
演じていました。

こんな感じで３作を涙、苦笑、涙と１日かけ観賞した日曜日でありました。