『人様のお金』
Other People‘s Money
厚生年金基金って、何んだ?
平成12年8月脱稿
高野 義博
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第4章 厚生年金基金経営上の諸問題
(3)代行の金縛り
①30年小史
年金に関する議論は、この10年ほどの間におおいに盛り上がり、国民のあらゆる階層、あらゆるメディアで日々行なわれるようになってきました。今にして思えば、昭和の時代は厚生年金基金にとっては大袈裟ではなく<古代の静謐さ>そのものであったのです。
昭和50年に筆者が基金の仕事を始めた頃、上司は代議員会等の会議録作成に1週間も2週間も費やしていましたし、職員は加入員台帳への標準報酬月額の<もりこみ>を1ケ月もかけて行なっていました。あのころは、資産運用収益が毎年7~8%もあり基金業務の機械化位が問題であっただけでした。
以来、筆者は次のような業務に従事してきました。基金の業務委託形態Ⅱ型のⅠA型への変更、代行型から加算型(横すべり方式)への移行、欧州資産運用調査、手作り広報誌発行、退職金を第2加算へ受託、各種委員会・研究会へ参加、数理業務の指定法人を採用して総幹事離れを実現、投資顧問・外資系運用機関の採用、資産運用委員会の設置、戦略アセット・ミックスの構築等々の現場業務に率先従事してきました。
振り返ってみれば、僭越このうえないのですがこれらの事業どれ一つとして上司に命じられて行なったものはなく、長い間基金業務に従事・担当させてもらい事情通になっていましたので出来たと思いますが、筆者の提案・伺いで事業展開したものばかりであります。最近言われ始めてきました「最良執行」を事務所レベルで幾分かは達成してきたと言えるかもしれません。平成時代になってからの低利回りには勝ち得なかったのですが。
この間に、代議員会は16期・120数回開催にもなり、理事長は8人、常務理事は天下り2人・プロパー3人の5人、事務長も5人の交替があり、人は去り、またやってきました。
筆者の経験から類推すると、ローテーション人事によるゼネラリスト(1、2年から3、4年で交替)には、その部署での経験と知識の蓄積が無いため長期的視野からの<企画・立案>というものが欠落せざるを得ないと考えられます。どうしても、短期指向になりがちであります。
筆者は、小さな基金事務所(ずっと、理事長以下4、5人のスタッフ、業容は拡大しましたが機械化で省力化達成)から、行政、運用機関、母体企業等のそれぞれの場面での動向を見ることができましたし、人々のリアクションの多様性と類型性を度々見せつけられましたが、お陰様で、大勢の関係者の理解・支援を得ることができ、基金の自主性の確立(業務機械化・総幹事離れ・資産運用指図等)と加入員等ならびに事業主へのローコスト・ハイリターンの提供を旨とする経営指針を創出・継続・維持出来たと考えます。基金業務従事経験年数も25年になろうとしており、欧米の資産運用現場も見てきたし、平成時代になってからの金融関係読書も1000冊になってきました。
さて、このような小さな基金事務所の経験・実績・知識・知見等からではありますが、今時世間で行なわれている議論を筆者なりに考えると、いささか、おっ! と思わされ、それはこうなっているとか、ミスリードではないですかとか、指導の強要以外のなにものでもないですとか、無知なゼネラリストの「創造的破壊」ならぬ<近視眼的破壊>だとか、ぶら下がり意識の典型だとか・・・・・・様々な動向を見ることができました。
このような観点から、現下の年金基金に関する議論の中心命題になっている<代行>の問題について、考えてみたいと思います。
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●ここまで、お読みいただきまして、誠にありがとうございました。
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惚けた遊び! No.267
この至福の金剛身として表されている清浄な境界に達した時、初めて超意識の領域に足を踏み入れられるのだ。一切の汚れがきれいに洗い流され、自我は心の深層部を透かし出す透明な窓になる。これに伴い、この世界の認識の仕方も変化する。前方に広がる美しい国々がそれを暗示している。今や目にする物一切が、神聖な本姓を見せて光り輝き、その光景はまるで地上に降りかかる天国の欠片のようだ。 (E・バ-ンバウム)
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【出所】高野 義博著『情緒の力業』第7章 瞑想的感応
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