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素材抜粋-広井 良典さんに聞く 社会保障と年金改革

2011年02月02日 | 読書
素材抜粋                            
03/09/15


社会保障と年金改革

広井 良典さんに聞く 
朝日新聞 平成15年9月13日朝刊




 これからの時代にふさわしい社会保障制度を考える場合、欧米の三つのモデルが参考になる。
① 共助=家族など伝統的な共同体をベースとするモデル。制度的には相互扶助を基本とする、いわゆる社会保険方式で、ドイツ、フランスなどが典型だ。財源は社会保険料を中心に税金をミックスしている。<政治的には保守主義>
② 自助=自立した個人が自分自身を守るモデル。自己責任を原則とし、市場主義の米国に代表される。保険料・税金とも比重は低く、民間の個人保険が中心となる。<政治的には自由主義>
③ 公助=自立した個人をベースにしながら、公共部門で守るモデル。スウェーデンなど北欧諸国がモデルで、税金の比重が大きい。<政治的には社会民主主義>


日本の社会保障制度は、家族や会社に依存しながら①の共助の考え方で社会保険方式を
とってきた。しかし社会の成熟に伴い、古い共同体は壊れ、社会は個人単位に変わった。地縁・血縁の古い共同体には戻れず、自立した個人が成熟社会の基本のはずなのに、社会保障制度は古い共同体モデルが基本のままだ。古い共同体にかわる新しい共同体が見えず、個人がバラバラで孤立した状態にあるのが日本の現状だ。


 今直面しているのは、「価値の選択」だ。これは官僚にはできない。まさに政治の役割だ。


 政治の対立軸(社会保障のビジョン)として明確に位置づけられてこそ、社会保障制度は国民のものになる。



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【投稿者コメント】
新たな共同体という枠組み?

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