三人兄弟の私は結構兄と比較された時代があった。
2学年上の兄は小学校時代からとても優秀?で、親から親戚筋からも期待の長男であった。
兄はそのプレッシャーに負けずに演じきったのか優等生の階段を登っていったのだ。
それに引き換え私は小学校時代は少し問題児で、落ち着きはないし、よくキレていて気にくわない事があると同級生をいじめていた。
今で言う発達障害ではなかったか。
「自分勝手」「わがまま」「困った子」
ということに当てはまっていたかもしれない。
親は、これは手に負えないと思ったのかある日突然私を警察署の剣道場につれていき、
「ここで剣道を習いなさい」
と突き放されたのだった。
この剣道場の師範はもちろん警察の人であったがとても優しい人で、イチから剣道を教えてくれた。
礼儀は重要で、挨拶を怠ると思い切り叱られた。
私は世間の礼儀を全く知らなかったので驚きの連続だった。
そして剣道は面白いと気づいた私はのめり込んでいき初段手前まで到達した。
スポーツの力は大きく、性格が温厚になり、親も安心しただろう。
ただ学業の方はお世辞にもよくなくて、5段階評価で5はひとつもなくオール3だったような・・・
しかし兄は相変わらず成績優秀、運動能力も素晴らしく、これはかなわないけれど自分なりに努力しなければ評価されないと思ったのが中学にはいってからである。
久しぶりの泡が美味しい。