おつき合いのある会社から、住宅やアパートなどの図面作製や建築確認申請の仕事をいただく事がある。
当然その会社の社員(建築士)がお客と打ち合わせしてプランを決めているのだが、それがほぼ決定された後、私のところに来る。
それを見ていつも思う。
これでいいの?
もう決まった後ではどうしようもないのだが、一言三言、口を出してしまう。
だって、どう見たって「もうちょっと考えればいいのに」と思うプランなのだ。
(私が最初からプランするのだったら、全く違うものを考えるが・・)
設計する・・というより間取りを作る事なんか、はっきり言って誰だってできる。
でも、それは、ただただ、出来合いのものを繋ぎ合わせている事でしかない。
その中で暮しをシュミレーションする事は、簡単そうで、実はむずかしい。
ただ、部屋があって、必要な設備があれば、出来上がってしまうけれど、それじゃあ、賃貸と同じだ。
(今どき賃貸だってそうゆうものは受け入れらなくなっている)
ここではこうゆう使い方をするのではないか、家族がいる時はどうなるか、晴れの日は、雨の日は、夏は、冬は・・様々な条件が絡み合う。
普段意識はしていないけれど、我々は、常にそうゆう様々な条件を同一に一度に考えている。
モチは餅屋・・とまでは言わないけれど、それが、我々がお金をもらってやっている事なのだ。
個人の住宅なら、その人は想いが一杯でそれを整理する事はなかなか難しい。そして、現実に目に見えるキッチンやシステムバスやサイディングやクロスなどを基準に決めてしまう。でも、出来上がってみると、そのバランスの悪さ、それを優先したがための窮屈さ、全体の行動の中での居心地の悪さになってしまう事は往々にしてある事だ。
多くの業者は「お客が言うのだからそれでいい」となる。
でも、それじゃ良くない事がいっぱいある。
アパートやマンションであれば、事業としての視点が強く、部屋や全体のプランは、そこそことなってしまう。むしろ、不動産的判断基準の部屋数優先で、借りる側の立場で見た時、まるで魅力がない。
賃貸や中古の住宅やマンション、新築の建売などのチラシを見ても、「こんなのでいいの?」と思うものがあふれてる。
もうちょっとなんとかなるのに・・
もどかしい。その幾つかにでも関れれば、いいものができるのに。。。
夢を膨らまして家を建てようとしている人の幾らかにでも力になれるのに。。。
‥‥‥
なんとかしたい・・志田建築設計事務所