Takekida's log

千里の道も一歩から

ゴミ×物理

2007-05-19 02:20:30 | Books
今日はいつも通り練習。 夜は同期と飲み会を武蔵小杉にて開催しました。 武蔵小杉は川崎も横浜も近くて意外に便利な場所だと実感。 今後、住む場所の一候補になるやも知れません。

物理学者、ゴミと闘う

講談社

広瀬立成


環境問題というと多くの人がなんとなく危機感を感じながら具体的に行動を起こせない物の一つでもあります。それはなぜダメなのかという根本的な原因が理解できていないことが具体的な行動になかなか踏み出せない理由かと思われます。

この本では特にゴミに対して何が問題なのかを物理学の見地から検証しています。

始めの6割くらいは基本的物理法則の説明が入っていて後半からその法則から何が問題なのかを指摘していくという構成です。

かいつまんで言うと地球上では常に
①質量保存の法則
②エネルギー保存の法則(熱力学第一法則)
③エントロピー増大の法則(熱力学第二法則)
が常に成り立っていて地球自体が大きな熱機関(高温→低温の流れによって仕事を行うシステムのこと)であるためその熱循環のサイクルを阻害してしまうことが問題であるということです。つまり地球で言えば熱が内から外に流れ出すサイクルが機能しなくてはいけないのです。これを担っているのが地球上にある水であり地表から熱を奪って上空で熱を放出し、雨や雪として再び地表に戻ってきます。   また熱だけでなく自然物質では物質エントロピーとして地表に放出されたものは微生物によって自然に再生されます。

個人的にはさまざま季節に山の中を走っていると自然が大きな熱機関、環境エンジンとして機能しているのを感じます。雨上がりは大量の熱を放出して地表の熱を循環させています。秋にはあんなにあった落ち葉が環境エンジンによって再生され春にはすっかり無くなっています。


よく環境問題に3Rという基本精神があります。これはRecycle、Reduce、Reuseということなのですがリサイクルというのが曲者でリサイクルというのは物は再生できるのかもしれませんが再生するために熱と物質のエントロピーが廃棄されてしまってそれは循環されることがないというのが問題です。また永遠にリサイクルすることは不可能なので結局、どこかで循環はストップして熱死してしまうことになります。だからこそReduce、Reuseというのが最も重要になるわけです。これこそまさに日本語の「もったいない」の精神。自分も新しいものを買う前に本当に必要なものなのか、今もっているもので代用できないかを考えてもし買うとしてもなるべく長い間使えるものを選ぶということを忘れずに生きて生きたいと思います。

ということで新車はこれからも買わないと思われます。今の車もあと少なくとも3年は乗れるでしょう。

環境問題のスローガンとして“Think globally, act locally" -地球規模で考えて足元から行動する-というのがあります。以前、紹介した成功しているブランドの法則と似ています。もちろん意味合いは違うわけですが… ブランドはもちろん消費をさせなくてはいけないわけですがものを長く使うということを推奨するという点では貢献できているといえます。

環境の話をすると良くあるのが現状で便利さを享受(ゴミで言えばゴミを出していながら)便利を規制しようとするのは(ゴミゼロを実現しようとする)おかしいという議論である。ただ自分が変わろうとしなければ何も変わらない“Think globally, act locally"の精神にあるようにできることは足元から行動を起こすことなのです。
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