12mバンド用デルタループのカーボンファイバーロッドでの製作
先回のブログで17mバンドのデルタループを紹介していますが、12mバンドのものも作ってみようと考えました。
使用したカーボンロッドは前回と同様にAliExpressで購入した98%カーボンファイバー使用の釣り用ロッド4.5m品です価格は\1,826/本でした。
サイズは紹介によると全長4.7m、8段で、重さ103gとのこと。わたしはこれを2本購入しました。2週間ほどで到着しました。12m用には先端2段を除いて6段とし、ロッド長さを3.77mにしてエレメントガイドにしました。
17mバンドのデルタループの製作時には、バランからバランまでのエレメント全長は16.82mで、18.107MHzに同調しました。この時の短縮率は102.38%でした。そこで今回もこの短縮率になる予定でエレメント全長を13mから開始し、調整を始めました。
最終的にはこのような概要となりました。ここでは短縮率は17mバンドの時とは異なり、短縮率は76%でした。何れの場合も使用したエレメントの電線は0.75sqのビニール線で、できるだけロッド先端であまり空間を生じないほどの太さで作成しました。
取り付け基台は以前17mバンドのアンテナに使用したものを使いました。今、このアンテナの為にアルミニウムのL型不等辺アングルを2枚使って製作中です。そのうち記録として残すためにまとまったら、またここに上げようと思っています。
組み上がったアンテナは、SWRとインピーダンスをSARK110で測定して調整しました。最終的な特性は、いろんなデルタループアンテナの特性と同じように、バンド全体にわたってSWRは1.1以下という良好な特性でした。
MMANA-GALによる指向性のシミュレーションはこのようになりました。
また、これまでに作成したグラスファイバーロッドを使った12m用デルタループとの性能比較を前回示したのと同様に、アルミパイプで製作した12mデルタループをRefとしてアンテナ性能比較法で測定し、今回製作したカーボンファイバーロッドで作ったデルタループも同様に測定し、200ポイント以上のデータを平均し、G-FRP対C-FRP特性差として計算してみました。結果は、
17mバンドより下のバンドではC-FRPロッドで作成したデルタループの方がほんの少しだけよいか、ほとんど同等の受信性能でした。15mバンドと12mバンドではG-FRPロッドで作成したデルタループのほうがかなり良い結果でした。この結果では大きなプラスdB値はG-FRPロッドの方が優れた受信性能であることを示しており、赤字で示したマイナdBの値はC-FRPの方はよい性能であったことを示しており、受信時のS/N比をベースに計算した性能差です。同調した12mバンド以外はC-FRPアンテナについて、全て屋外型ATU RT/RC-100をアンテナ直下に接続してバンド毎に同調を取り、いずれもSWR1.5以下に調整後に計測したものです。一方、Refに使用したアルミパイプを使ったデルタループでは固定局用に、室内用ATU NT-616を接続して同様に調整して測定しました。
これらの結果よりカーボンファイバーロッドをアンテナエレメントにグラスファイバーロッドの代わりとして十分に使用できることがわかりました。
但し、サイドエレメントをアルミニウムパイプで作成したデルタループと比較すると、
このように40mバンドを除いて、ほとんどのバンドでアルミニウムエレメントの方が優れていることがわかりました。
以上
2022 July 18
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