Rー50人生100年時代の私のライフデザイン。定年後の定年のない人生。終身フリーランス。

Rー50、50歳未満入場禁止。年金に頼らず楽しく仕事を続けていくためには、しっかりしたライフデザインが必要です。

ビル管理:この業界に潜り込むには?そして業界内で転職するには?

2019年12月22日 01時29分13秒 | 60歳過ぎての独立
奥田英朗の『最悪』を連想させる桐野夏生の『猿の見る夢』。定年間近かな平取締役が主人公。もう少し出世して、定年を伸ばしたいとあがく59歳の男の物語、本の帯には、「59歳まだまだ終活どころではなかった!!」とあるが、「就活」の間違いではないかと思った。就活したいが愛人問題やらなんやらでドタバタする59歳。60歳で定年で辞めたら、その後、30年くらいどう暮らすの。サラリーマン生活の30年~40年とほぼ同じ長さ。貯金が2000万円あってもインフレになったら価値は下がる。年金もいつまで続くか分からない。年金の中から僅かなお小遣いをもらって月一回飲みに行く?そんな生活が待っている。「なんとかなる」いや「なんともならない」。

だから、元気なうちは働け!



いずれ改めて説明するが、他の業界に比べて、この業界は高齢者を採用しており、定年も第二定年制度などを取り入れ、75歳くらいまで伸ばしているところもある。給料は低いが(でも、たくさんもらえる可能性もある)、最先端の技術が必要なわけでもなく、私がいたIT業界や半導体業界に比べると時間の流れは遅い。マネージメント力とコミュニケーション能力に難がある人が比較的多いので、その部分を補う役割を目指せば就職は可能である。

新聞の求人欄を見ると、実務経験3年以上や有資格者を求めているところが多い。しかし、最初はだれでも実務経験ゼロだ。この壁を突破する手段の一つが、ビル管理に関わる資格を取ることだ。例えば、第3種電気主任技術者やビル管。定年で辞めてから取るのではなく、その前に、できれば40代で取ること。それプラス、マネージメント力やコミュニケーション力を示せれば、技術力は未熟だが、グループの補佐役として有用と判断され採用の可能性がある。現場ではなくて営業の可能性もある。私の場合は、30年前に取った電検3種と英語力で、今の仕事を得た。

もう一つ、パソコンで書類作成ができること。この延長線上にビル管理で使用する様々なシステムがある。

一旦、採用になったら3年頑張ること。そうすれば、次はさらに良い職場を求めて転職できる。3年間は修行期間。できれば、間接部門ではなく、現場で働くべき。「でも、経験もないのにそんなことできない」という人もいるでしょうが、「経験ゼロ」で採用するので、会社も多くは期待していない。自分の適応力やマネージメント力、コミュニケーション能力などを信じて、仕事を覚えることに専念すべき。もしあなたが社会人になってからもこつこつ様々な勉強を続けてきているタイプなら、間違いなく普通の人よりもかなり能力は優れている。自信を持て。

『猿の見る夢』の中に、日光東照宮の左甚五郎作の「見ざる聞かざる言わざる」の話がでてくる。じつは、もう一匹猿がいてそれは「せざる」といって股間を抑えている猿で、品がないので飾られることはなく東照宮の奥深くにしまわれているそうだ。この「せざる」は、先々のことを考えて準備しない人のことを言っているのではないだろうか。60以上のオヤジは、「せざる」ではなく「できぬ」だ。

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ビル管理:だから給料が上がらない!だから転職が多いのだ!!

2019年12月15日 01時16分28秒 | ビル管理業界の実態
先にお知らせしたようにこの業界の給与には階層があります。

このため仕事を覚え、資格も取ると次の階層へ移動しようとします。次の階層といかないまでも少しでもよい給与のところへ移ろうとします。

同じ職場にいても給料は一向に上がらりません。それもあって少しでも給料のよいところに転職をする人は後を絶ちません。

新聞の求人欄、ハローワークの求人もビル管理関連だらけです。

さて、同じ職場にいてもいっこうに給料があがらない、その原因は何でしょうか。

それは、この業界のビジネス形態にあります。この業界のビジネスの基本は、複数年契約による業務委託です。

具体的にはAビルの設備管理を年間1千万円で請け負うといった契約内容です。
この1千万円に含まれるのは、このビルに配置される設備員のコスト、電気設備・空調設備などの定期保守の費用、メンテを専門業者に依頼する場合の外注費などが含まれます。
逆に含まれないのは、故障による修繕費や設備の新規設置の費用などになります。新規に設置された設備で定期保守が必要なものは、新たに年間保守契約の中に組み込まれます。
しかし、このような故障や追加設備がなければ、契約金額は一定です。

このため設備管理会社の経営陣としては、設備員のコストも一定に抑えたいと考えます。

したがって、月収25万円の設備員の給与は、そこにいる限り25万円のまま据え置きが原則になります。

新たに資格を取得して資格手当で5千円あるいは1万円もらうくらいの変化しかありません。

もちろん、現在の所長が退職や異動でいなくなり、所長に昇進すれば35万円に上がります。階層の一つ上に行くわけです。

自分のスキル、能力に自信のある人は、ほんの少しでも条件の良い職場に移りたがります。
また、給料が同じでも、福利厚生に優れ、ブラック度が低く、定期昇給の道のある大手のビル管理会社、例えば、大手建設会社の関連会社などに移りたがります。

このため、この業界は転職が多くなるのです。

設備員がビルの設備等に熟知するには時間がかかるため、人の移動は少なくしたいと会社も思っているはずです。
しかし、上記の仕組みから給与を上げることもできず悪循環に陥っているというのが業界の実態です。

さて、この業界内で上記のように転職する場合、何が重要なのでしょうか(それとこの業界に潜り込むにはどうすればようのでしょうか)。

次回は、そんな話をしましょう。

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こんなところで働いています - 初めての職場、初めての業界、初めての大手町。

2019年12月01日 00時47分25秒 | 60歳過ぎての独立
私の職場は、大手町の外資系証券会社。

シンガポールや中国など、この証券会社のアジア地区の総務部の支援を行っている米国系プロパティマネージメント会社から一部の業務、設備管理業務を受託、というのが私の今の仕事。「なんじゃそれ」という人もいるかもしれませんが、おいおい分かるかと思います。

総務部の仕事は、生まれて初めて。かじったこともありませんでした。何事も本で勉強して仕事を始めるのですが、どうもこの会社の総務の仕事は、本に書かれていたこととは大分異なるようでした。もっとも、総務部について書いた本も、それほど多くはありませんが。

例えば、MACという仕事。ハンバーガー屋ではありません。社内の組織変更、異動、退職や入社に対応して、席の管理、パティションの変更、個室の用意、机や椅子・キャビネ・金庫などのの用意・修理・保管・廃棄などを専門に行う人です。人の出入りが多い、外資系ならではの仕事かもしれません。

また、海外とのテレビ電話会議が多いため、その会議を設定するための専門家もいます。日本企業でもこういう職種の人がいるのでしょうか。

郵便物の収集・配布を行うメールルームのグループ、ビルのセキュリティとは別に、この会社のフロアのセキュリティ管理を7x24行うチーム、受付けおよびケータリング業務を行うチーム、
文房具や会社のロゴ入り封筒等の調達・管理や出版物の購入、清掃業務、お茶やコーヒー、自動販売機のベンダー管理などを行うチーム、そして私が属している設備管理チームがあります。

設備管理チームは、この証券会社が自前で持っている発電機やUPSなどの電気設備、空調機器などの設備管理を、協力会社とともに管理しています。

総勢、40名弱。結構大きな組織です。

驚くのは、その中に正社員は3名しかいないことです。私自身、中小企業診断士としてコア事業以外の業務のアウトソーシングを推進してきましたが、ここまで現実が進んでいるとは思いませんでした。たった、3人しか正社員がいなくとも、自律的に組織が動いているところがすごい。細分化された総務の業務を担当する協力会社が、プロとして遂行しています。

私は最初の6か月間は、まず、自分の業務の習得に時間をさきました。その領域の必要情報の収集・整理・学習を行い、ある程度、業務内容・必要な知識を体系化できました。特に、上司が優秀なエンジニアであったため、何を行うべきかは、その人の仕事を見て、大いに学ぶことができました。私の人生でラッキーなことは、この上司のようないい人にいつも巡り会えることです。

その後、時間あるときに、他の総務業務についても情報収集しました。幸い、データベースがしっかりしているので、やる気があればなんぼでも勉強できます。逆に、なんで他の人は自分の領域からでないのだろうと不思議に思いました。私がいた技術畑の職場では、常にスキルアップが叫ばれていましたが、総務は違うのでしょうか。

総務以外の情報は、当然、セキュリティのバリアがあってアクセスはできません。金融のスペシャリストを目指すわけではないので、その必要もないでしょう。むしろ、汎用性のある総務の仕事に精通する方が、60歳を超えた人間には、今後の可能性を高める上で重要だと思います。

「まだ、高めるつもりか、引退しないの」と言われるかもしれませんが、環境に適応しながら、必要な能力を身に着け、死ぬまで仕事は続けます。












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