今日は、朝11時02分
サイレンが鳴りました。
79年前に長崎に原爆が投下された時刻です。
この日は、長崎県内の小中学校は 全校登校日です。
朝から、子供たちの賑やかな声が街に響いてました。
私も子供の頃も、この日は登校日で
学校の体育館に集まり
戦争体験者の方のお話に耳を傾けていました。
ただ・・子供だったので 戦争は恐ろしいという思いは記憶にあるものの
話の内容は まったく覚えていません。
大人になり 今の仕事をはじめ
お客様のお宅に伺い いろんな話を聞く機会が増えました。
その中で、ある日、 ある高齢のお客様が 最近よく夢にみるのよ・・と
”ある日”の話をしてくださいました。
その方は、子供の頃 かなり裕福なご家庭に育ち
家も大きなお屋敷だったそうです。
家は、 長崎市の隣り 諫早市にあったそうです。
海沿いのその地区は 長崎から山を隔てた場所にあり
その日、たくさんの人が 傷ついた体で命からがら山を越えて長崎から
逃れてきたそうです。
幼かったお客様は、何が起こったのか分からなかったそうですが
ただ・・その日の長崎市の空は 見たこともないような
真っ赤な空だったと・・。
この話を聞いたのが 4~5年前。
当時 お客様の年齢が80歳を過ぎていらっしゃったので
小学校の高学年なるかならないかくらいのことでしょうか。
子供の頃の衝撃的な記憶は 何十年経っても薄れることなく
心の奥底にのこり 夢として現れる・・。
その日、傷つき逃れてきた母子を お客様のお宅で数日お世話したそうです。
お客様曰く
「あの人は その後 どうなったんだろう・・。」と。
この話を聞いたのは冬のことでした。
子供の頃の平和学習で聞いた話は思い出せませんが
8月9日が来るたびに
私は、この話を思い出します。
一生 忘れることのない 赤い空。
もう二度と誰も見てはいけない空の色です。
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