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伊方原発の廃炉のために

2006年から「伊方原発のプルサーマル問題」として続けてきましたが、伊方原発の廃炉のために、に15年に改名しました。

伊方原発建設の歴史

2005-11-06 15:39:34 | 原発についての紹介
 伊方原発建設の歴史を「四国電力50年の歩み1951-2001」より引用部分を「」で囲み、それ以外は抜粋したものを紹介しておきます。

・調査の時代
 四国電力は1956年(昭和31年)に原子力発電の調査研究を社長室企画課で開始した。
1960年には火力部内に原子力係を設置、1967年には原子力調査室を設置した。
 1970年9月に伊方を複数の候補地の中から選定し建設することを決定した。

・建設の時代
1973年着工。
候補地は狭隘な土地だったが、当初は一箇所の原発を2基までに限る計画としていたため許容できるものとした。(後の3号機用の土地は山を削って新たに造成した。)
伊方原発1号機は1977年9月に運転開始した。出力は56万6千kWの加圧水型軽水炉(PWR,Pressurlized light Water Reactor)。
 続けざまに1978年に同型同出力の2号機の建設に着手し1982年に運転開始。

・ウラン燃料の調達について
70年にフランス原子力庁と契約、77年にはオーストラリアのクィーンズランド・マインズ社と長期購入契約を結び、その後、オーストラリア・ナバレック鉱山への融資をはじめとして、海外ウラン鉱山の開発輸入を進めた。

・伊方3号機
 1980年に増設を県と町に申し入れ
 1986年11月着工、1995年12月に営業運転開始。出力89万kW。

・埋め立て面積
 切り取り土100万m3を利用して約9万m2を埋め立て、16万m2の発電所用地を造成した。
これにより発電所敷地面積は76万m2となった。(つまり周囲の山地などを含む。)
3号炉用の土地は、さらに埋め立てを行い、15万4千m2を造成し、全敷地は86万m2となった。

・関連の揚水発電所
 本川発電所1号機は82年6月に、2号機は84年に運転開始のそれぞれ30万kW出力の水力発電所です。
(注:原発はベースロード電源つまり一定出力での運転を行うよう設計されていますが、需要の一日の内の変動に対応するため、揚水発電所(上下に2つダムを持ち、ポンプを使って逆に川下から川上へ水を逆送できる水力発電所)を設置したのです。夜中に原発の電力を吸収して昼間の需要増加に備えるといった運用をしているわけです。)


・反対運動の記述は…

 「このように愛媛県、伊方町および地元住民の熱心な誘致ムードのなか、伊方発電所の建設は好スタートを切ることとなったが、反対がなかったわけではない。…」

「44年(1969年)10月、伊方町内の一部に建設反対運動が起き、原子力発電所誘致反対共闘委員会が結成され、47年8月には原発反対八西連絡協議会に発展した。反対派は、一部の地主に働きかけて、すでに完了していた土地売買契約を一方的に破棄して土地の引渡しを拒否させたり、土地への立ち入り調査を妨害するなど、実力行使を伴う反対運動を展開した。48年1月には、地元住民43名が国の原子炉設置許可に対する異議申し立てを行い、同年8月には地元住民35名を原告とする原子炉設置許可処分の取り消しを求める行政訴訟が提起された。
こうしてわが国初のいわゆる原発裁判となり、全国からその動向が注目された。第一審、控訴審および上告審と争われたが、平成4年10月の最高裁判決により、国側が勝訴し、原告側の主張は退けられた。
 なお、2号機の建設についても、昭和53年6月に反対派住民が原子炉設置許可処分の取り消しを求める行政訴訟を提起し、以来22年間の松山地裁での審理ののち平成12年12が津、請求棄却の判決が言い渡され、翌年1月、同判決は確定した。」

「(3)伊方発電所2号機における出力調整運転試験
 昭和63年2月、当社は、伊方発電所2号機において、PWRを有する電力各社の共同研究として出力調整運転試験を実施した。
 この試験は、国の安全審査の範囲内で行ったものであるが、チェルノブイル(ママ)事故後、若年層や婦人層を中心に広がった不安感を背景に、一部の反原子力運動家の活動と相まって、市民グループを中心とした全国レベルの反対運動に発展した。当社は、試験の必要性や安全性などについて積極的に広報活動を行ったが、63年2月10日から12日にかけて当社本店周辺に反対派が座り込むなど、この問題は社会的にも大きくクローズアップされた。
試験そのものは順調に行われ、予定どおり2月12日に終了した。」

(他にも分散して記述があるようですがこのくらいとしておきます)

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