プレックストークはシナノケンシが発売している、視覚障害者用のDAISY(デージー)再生専用機器です。
中央下の再生・停止ボタンの停止が強く押さないと効かなくなった。強く押しても効かない時があるとのこと。
ナノケンシが発売している、視覚障害者用のDAISY(デージー)機器はこの他に録音専用機のDRシリーズなどがあり、視覚障害者用に大きなボタンで操作するようになっているが、いずれも基板上のプリントパターンを導通シリコンラバーでスイッチングする構造になっている。
いままで、DRシリーズも編集で多用する再生・停止ボタンの不具合が起き、治してきた。といっても導通シリコンを新規に貼るだけである。
また、長期にわたって使われる再生専用機器のプレックストークは、スロットインのCDドライブがCDを読み取らなくなったり、CDを吸い込まなくなったりすることもある。古いプレックストークのドライブはパラレルATA(IDE)のCDドライブ、新しいプレックストークのドライブはシリアルATA(SATA)の薄型スロットインCDドライブが使われている。
現在IDEの薄型スロットインドライブはほぼ入手不可能で、メーカー修理に出せば治るが、費用が高くつくので通常のトレー型の薄型CDドライブに置き換える以外になくなっている。さらにIDEのトレー型薄型ドライブも入手難で古いノートパソコンから外して来る以外になくなっている。
プレックストークは視覚障害者の方には自治体から補助があるので安く購入できるが、一度購入すると10年位は再度補助を受けられず、修理費用の補助も聞かない。
開けてみました。
裏のビスと、電池ボックスの中にある都合7本のビスを外します。
ドライブはTEACのスロットインドライブです。SATA接続です。もしこれを交換するようになっても新しいのでアマゾンで見つけることができます。
基板をすべてはずした状態です。手前中央の黒いシリコンラバーの左の部分が汚れているか劣化してるようです。
紙やすりで表面を削ってもしばらくは復活するでしょうが、新しいシリコンラバーを貼り付けたほうが良いでしょう。
このような時のために中国から取り寄せたシリコンラバー各種サイズのセットです。
新しいシリコンラバーです。
これをセメダインスーパーXで貼り付けます。普通接着が難しいシリコンなどでもセメダインスーパーXは接着してくれます。
竹串で少量のセメダインスーパーXをもとのシリコンラバーにつけて、新しいシリコンラバーをそっと載せて、接着剤がはみ出さないように抑えます。
1時間位で動かなくなりますので、そっと触れてみて動かなくなったら元通り組み立てて終了です。
修理後はごく普通に、停止ボタンは機能するようになりました。