小沢民主党は、「小さな政府」路禅ではないというもの。
以下論調を掲げておくが、はたしてそうか?
もしそうなら、小沢民主も当面は小さな政府路線を取る必要があるのではないか。
たしかに、小さい政府に対立軸を築くとしたら、大きな政府しかない。また政界は対立構造にしないと、よくわからない。そうした意味で、小沢民主は、対自民を標榜するなら、大きな政府を取るしかない、ということになるのだろうし、中川評論はそうした観点からの評論。
しかし、日本の経済的意思決定構造は、どうも標榜することと、ディーテールでの対応とは違っているような気がする。
1億2千万人をかかえ、500兆のGDPを持つ我が国を、民の活動を中心とした経済国家へ転換するには、まだまだ「小さな政府」路線のかけ声が必要なことは確か。日本が経済的に大きくなるなら、もっとグローバル化を進めないと、いけないのだろう。外資が日本の株を買い占めるなどと被害者意識で会社運営をするのではなく、もっと外国の優良企業に投資したらいい。外国の株を買ったらいいのではないか。そうしたファンドが活動しやすい拠点を東京に作るとしたら、小さな政府路線は堅持だ。
しかし、小泉政権がそのかけ声はともかくとしてすべての点で「小さな政権」を進めてきたかといえばどうだろうか。例えば道路公団、たとえば農政、これらは小さな政府のふりをした大きな政府路線といってもいいと私は思っている。
つまりレーガンやサッチャーの頃のような、何が何でも小さい路線という政策は、現実には修正が必要になってきているのだろう。がむしゃらな小さな政府路線はたち行かなくなることも明らかといってもいい。その点小泉政権は、政権党なだけに、要所をはずさず、ディーテールではいい加減?、といったように実ににうまく対応してきた。
経済政策はこんなものなのだろう。
私は、多くの経済学者や政治学者の意見と違って、経済政策の違いは政党選択の大きなテーマになるとは考えていない。同じでいいのだと思っている。
つまり民主党も、スローガンは、「小さな政府」路線でいいのではないか。しかし、がむしゃらな小さな政府路線ではない。例外部分での自民党との違いにこそ、特徴が必要なのだろう。それをアピールできれば、それでいいのではないかとおもっている。自民党にしても、かつては財政に依存するケインズ主義者だったではないか。政党は、時代・時代を切り開く経済政策を採ればそれでいいのだろう。宮沢、橋本政権のように、国家としての経済政策の選択方向を大きく間違えることがなければそれでいいのだ。
私の意見は、当面両党とも小さい政府路線をとり状況に応じて、ディーテールで味付けをしていけばいい、ということ。
以下中川秀直氏の主張
、「息長い景気拡大へ慢心せず改革持続を」という「小さな政府路線」の対立軸とは、「改革持続」をストップさせる抵抗勢力として、「大きな政府路線」となり、結果、息長い景気拡大を頓挫させることになるからである。いや格差拡大の是正をするのだと主張しても、息長い景気拡大を持続してパイの拡大を図らずして、格差拡大の是正はできないのである。事実、4月23日の千葉衆院補選で小沢民主党が勝った翌日の東京市場で大きく300円近くも下げている。小沢民主党の対立軸路線は売りなのである。改革持続をストップさせるからである。日本経済の鏡である東京市場が示しているように、「息長い景気拡大へ慢心せず改革持続を」には、対立軸などあるはずなく共通軸しかないのである。具体的には、短期には、11月の「いざなぎ景気」超え、中長期には2010年代前半に至るまでの90年代の米国の「長寿景気」を目指す、「息長い景気拡大」を、小沢民主党も共通合意とすべきとなる。小沢民主党は、千葉7区の衆院補選の勝利で慢心せず、自らがリスク要因となっていることを自覚し、対立軸路線から共通軸路線への早期の転換を図るべきだと思う。市場がそして民意が、「息長い景気拡大」のための「改革持続」を求めているからである。(5月20日記)
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