彼は、これまでにも何度か、農業の再生について語っている。建設会社の農業参入や、人材派遣会社の農業への関心をこのコラムで語ってきた。方向は、農業の再生について。特に農業の構造改革。
今回も、パソナのビル農場の話。古川のヒーローが技術指導している田んぼ。
ニートやフリーター活用や団塊定年活用が言われている。
ただ、こうした労働供給側からの発想は、(農業が、誰でもできるどうでもいい産業のようなイメージができてしまい)あまり好きにはなれないが、就農ニーズが多いことは確か。また社会教育にも農業が適しているのは確か。
問題なのは、就農の選択が制度的に、開かれてないこと。
就農ニーズがたくさんあるのに、その門戸が閉ざされているわが国の農業制度は確かにおかしい。
それはともかく、こうした猪瀬氏の主張と、昆氏の主張は合う、とかねがね思っていた。その対談が実現したのだから「農業経営者」はもっと売れていい。
それも余計なことか。
「農業から経営者を追放したのは農地改革、その農地改革をベースとした農業制度では、農業経営者は出てこない。」これは、昆の持論。
資本や企業という「ことば狩り」が行われてきた。これも昆の持論。
猪瀬氏がことさら面白いといって紹介しているのが、「新聞の株式銘柄の分類と同じレベルで、農業も少なくても5つぐらいに分けられそうですね」といったくだり。
農業は、農産物生産産業、に限られるのが、法律上の定義。
しかし、コメ販売者もいれば、野菜販売者もいる。生産業、販売業、サービス業が入り混じっている。
また生産業ひとつに限ってみても、養豚産業もあれば、花卉産業もある。
つまり、農業一般では、なかなか経営にはならないのです。
昨日のブログで、私は、「農業の業態」の話をしたが、水田農業にしても、「所有者共同組織=(集落農業と呼ばれるもの)」といった業態もあれば、建設会社が作業を行うコントラクターのような業態まで、いろいろある。
それを「農業」と一くくりにしてしまうと、農業の行く末を案じる身としては、すべて崩壊の方向へ導かれるような気がしてしまうのです。
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昆吉則
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