今日の一貫

コメ、政治、票 生産調整 山田全中

八木さんの退官パーティがあった。
農業経営学というより農政学の集まりといった感じ。石原農水次官や、山田全中専務。話題は、次期参院選での農水と全中の関係。ねじれるが誰も不自然とは思っていない。農水のOBを推薦し支援する時代ではないことは皆わかっていること。ならば政治的影響力を確保したい農協は自前候補を、となるのは充分にあり得ることだ。

しかし、政治的にも、社会的にも農協の主張は関心が持たれていないのではないか?小泉政権は農業全体、農政全般に無関心で、すべて官僚任せだった。それが農業の構造改革を遅らせたといっていい。
山田さん、やはり25万票以上ねらうなら、北陸筋、特に富山で10万票くらい取らないとと思うのだが。

山田全中は、北陸をはじめとした東日本、特にコメ地帯に厚い対応をしてきた。これがどの様に票に結びつくか、私としては関心のあるところ。票が出れば、米政策は未だ有効、そうでなければ構造改革に大きくシフトしていい、ということか。来年の参院選が楽しみだ。

ところで、山田さん私をつかまえて、「味方だと思ってたけど、適だ」だと。誰に入れ知恵されたのか知らないが、選挙に出る人が有権者をつかまえて、「おまえは適だ」発言は相当の自信の現れか?あるいは酒の勢いか?
確かに考えは合わないことは確か。細々としたことはいろいろあるが、決定的に違うのは、全中の幹部に、ノブレスオブリージがはない点。ジャ、おまえにあるのかといわれれば、それで学問をやってきた、と酒の勢いでは言える、つもり。

「なぜ適なのか」を聞いてみたら、「先物導入に賛成したから」だと。
これは二重に間違ってる。「先物導入の前に現物市場改革をすべき。そうしたら先物を拒否する理由は何もない」が私の審議会での発言内容。
こうした発言は、全中にとって二重に痛いのだろう。現物改革をやったら、農協の価格維持政策が破綻する。さらに先物は怖い、といったところか。

あれだけ先物に反対した全中。「なぜあんなに反対したの」、と問えば、生産調整執行体制が壊れるのが怖かったという。果たして先物導入で、生産調整が壊れるか?非ロジカルな先物論議で、政治的に導入がつぶされたという感じだ。中川大臣もだらしない、おそらく官僚任せだったのだろう。先物を導入したら困るのは当の、東京穀物証券取引所だけなのだが。

ここから見えてくるのは、全中は、農業団体が主役となった際の生産調整の有り様に関し、展望を持っていないということ。

全中は、統制的生産調整は限界に来ていることをきちんと認識し、ネクストステージの展望した政策を打ち出すべきなのだが、、その具体的スキームを考えることすら煩わしいといった感じで、経済法則からは遠い存在となってしまっている印象を。

こうした旧態依然とした発想に包まれたコメ中心農協作りに必死になってきたのが山田体制。そうした組織が山田支援体制の中核となるとしたら、その実力を選挙で見たいもの。農協票が幾らでるか?

ただ幾ら票が出ても、経済法則から見てその様な論理に未来はあるのだろうか疑問、不安がよぎる。
全国の単協の将来を見据えた政策運営が欲しいものだ。
山田さん、全中に必要なのは政治家ではなくエコノミストと経営者なのでは?
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