三年間、塾の塾長を、、ということでやってきたが、今年がその最終年。5月の農業振興公社の総会まで。
課題は、担い手農家の経営成長、、大きくは、成熟社会での農業の仕組み作り。
特に販売を通じた自己主張条件の形成。
あぶくま農学校ブランドの認定は総勢22名になる。
販売組織は、LLPあぶくま農学校百姓先生コンパニー(3名)とLLCあぐりねっとかくだ、の2つが立ち上がる。この二つをキーステーションに、担い手の農産物を販売していく、、予定。
どの様な展開になるか、楽しみではある。
公社が「パンフレット」作成。それに対し、全員をガイドラインのパンフに載っけてはどうか、、との意見。
議論あり。
個々人は、個人のリーフレット、で対応しようと言うことになる。
つまり、あぶくま農学校ブランドをみんなでかかげ、統一基準を作って、、というのではなく、ブランドの基準は明確にするものの、、個人個人がそれぞれ相互に切磋琢磨して個人の力量で販売する方式をとろうと言うことに。
その際、値下げ競争にならないか、の質問も。しかし、もともと高付加価値のものを売るのだから、、、ということで、お互いの良識がどうかにかかっていると言うことになる。おそらく、良識は、ある程度の価格を取る、、が前提なのだろう。
そこで、地域ブランドについて、コメント。
地域ブランドは、「地域名+作物名」が基本。
しかし、もともとブランドは、①お客が認めてはじめてブランドとしての価値が出る。
②つまり「信頼財」の記号として機能している。
③供給者とお客との間の情報伝達手段としてある。
④老舗は、それが歴史とともに、蓄積してるので、例えば「とらや」の羊羹は、品質が良くうまく、高価格というのが共有されているから、贈答用によく使われる(個人的には、「白松の羊羹」の方がすきだしうまいと思うし、また原料にこだわってると思う)。
⑤ところで、「信頼財」としての内実が問題。
信頼を勝ち得るための「何ものか」が必要。
「良いものを作った」は確かに重要だが、それは「何ものか」のワン・ノブ・ゼムでしかない。そこにはある種のコンセプトやストーリーが必要。
⑥たとえば、、、「おばあさんが作った漬け物、が52週間週替わりで各地から提供される、、」も、、ブランドになりうる。
⑦そこで、もう一度地域ブランドを考えてもらいたい。
「長野県で作られたリンゴ」が地域ブランドの基本としてあるが、実はその様な地域ブランドは、行政は喜んで作りたがるが、、実際の消費地での訴求力はそんなに強くないのではないか?
だから、「おばあちゃんが、、」式のブランドを作るとしたら、、そこには、これまたそれらを作る「編集者」が必要になってくる。
さらには参加する各地のおばあちゃん同士の切磋琢磨が必要。
⑧はてさて、そこで、「あぶくま農学校ブランド」、、、まだストーリー性は弱いが、担い手農家が作った、良品。農の匠が、、よりをかけて作った、安全で安心、かつまたおいしさを極める農産物」。
それしかない。
それがお客にどう浸透するかはこれから、、、
だから楽しみではあるのだが、、どの様にお客がこのブランドを受け取ってくれるか、、これから「ヨーイ・ドン」で、22人が競争し合う。
切磋琢磨し合う。
当面販売窓口は、先の二つ。
成熟社会の農業システム作りにまた一歩近づいた感じがする。
菅野事務局長と、面川・岸浪氏らと居酒屋でいっぱいやって最終で帰仙。
角田農業に関してはまたおもしろい話があるので後日また、書こうと思っている。
ちなみに、月刊『農業経営者』20年5月号「特集価格を決めて売る農業経営」の「氾濫する農産物ブランドを再定義する」を参照してください。
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