ビーフサイクルが崩れる現象がおきていた。
ビーフサイクルは、子牛価格と、雌牛頭数がサイクルをもって変動するというもの。ともに、9年ぐらいで一回転する。ピークから谷まで4-5年か。
先日塩田氏がもってきた資料の中にあった、データ。
子牛価格のピークは、55年(1980年)とその9年後の平成元年(1989年)。それでいけば、平成10年(1998年)にピークを迎え、それ以降は価格は下がるはず。下がるはずの14/5年(02/03年)に下がらなかったのだ。
価格は横ばい。逆に14年以降は上昇に転じている。
9年周期から言えば、89.90.91の高値の次は、98.99.あたりがピーク。確かに高いが、次が07.08年。確かに上がり続けている。
本来下落するはずだった02年03年の下落傾向が顕著ではなかったと言うことだが、02年3年は、BSEがあった頃。牛肉消費が落ちて、かつ国産牛飼育頭数が減っていった時期だ。
将来不安から雌牛飼育を減らす農家が増える中での子牛価格の維持は何を意味するのか?
また雌牛頭数に関しては完全にビーフサイクルは壊れているといっていい。53年、62年が飼養頭数の谷。とすれば、平成8年が谷のはずだが、それ以降ずーと右肩下がり。
谷が谷になってない。回復がないのだ。
これは「牛繁殖経営」の崩壊を意味しはしないのか?
「子取り」は老人牛飼いなど、兼業農家のいい副業としてあった。
その担い手が老齢化でいなくなったということでは?
次世代も跡を継がない、ということでは?
その結果として、子牛頭数が減少し、価格が高くなりビーフサイクルが消滅しつつあると言うことでは?
我が国の肉牛産業は、繁殖・肥育分業という特殊な関係にあったが、BSEを契機に繁殖肥育一貫経営に移り、本格的肉牛産業として再編成されはじめたのだろうか?
いろいろな人にヒヤリングしてみたい。
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ikkann

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