しかし昨日の朝日、一面トップで、農協の違反を指摘。監査法人よりマスコミに指摘される方がはるかにダメージは大きい。
以下備忘録として朝日引用しておこう。
201農協、上限超え違法 JAバンクの非組合員利用率 06年度、農家減り制度矛盾
2007/12/25, , 朝日新聞 朝刊, 1ページ, 有, 1656文字
JAバンクの通称で金融事業を営む全国の農業協同組合(JA)の4分の1にあたる34都道府県の201農協が06年度、貯金や融資事業で、非組合員の利用の上限を定めた農業協同組合法に違反していたことが、朝日新聞社の都道府県への調査でわかった。各農協は非農家の利用を抑える代わりに法人税などを優遇されているが、法令違反は常態化し、農林水産省や都道府県も十分な指導を怠っていた。(歌野清一郎)=26面に解説
農協の組合員には、出資農家である正組合員のほかに、農家でなくても個人や団体が千円~1万円程度を出資すればなれる准組合員がある。
農協法は、農民に奉仕する農協との目的から逸脱しないように、単年度の非組合員の貯金や融資の利用分量(員外利用)が正、准組合員の分量の4分の1(25%)以下になるよう定めている。
06年度に貯金と融資の員外利用率が25%を超えた違反農協について、監督権限をもつ各都道府県に回答を求めた。貯金は34都道府県の195農協で、融資は4都県の9農協で違反が確認された。うち東京、石川、徳島の3農協は貯金、融資ともに違反していた。都道府県別の違反数は千葉が19農協と最多で、次いで福岡18、東京14、茨城13。離農が進む都市部を中心に違反が目立った。
貯金事業で最も員外利用率が高かったのは、兵庫県のJAあかしの160%で、一般の利用が組合員の1・6倍に上る。JAあかしの藤田昌義常務理事は「農家は減るばかりで、農業向けの融資はほとんどなく、主力は不動産関連。農協の役割をどうしていけばいいのかが課題」と話す。
JAあかしは対策として、8月から非組合員を戸別訪問して准組合員になるよう促した。約600人だった准組合員が3カ月で2300人に。先月からは、准組合員になれば定期貯金の金利を上乗せする運動も始めた。
都市部の農家が大幅に減少する中で、制度自体に無理が生じている側面もある。違反農協は准組合員化を促進して員外利用率の引き下げを急いでいる。この結果、非農家の准組合員が正組合員を上回る現象が15都道府県で起き、全国でも組合員919万のうち正組合員が54%なのに対し、非農家の准組合員は46%まで迫っている。
政府の総合規制改革会議から促されて、農水省は02年3月、都道府県に実態把握と法令順守を文書で指導。だが、違反状況を公表せず、都道府県にも口頭での指導にとどめている。グループの指導機関であるJA全中は「法令違反の農協については経営改善計画をたてて年度内の解消に努めている」と説明している。
■06年度の違反農協の状況
農協数 違反数
北海道 119 2
青森 29 5
岩手 17 0
宮城 15 1
秋田 16 1
山形 20 3
福島 18 3
茨城 28 13
栃木 11 0
群馬 23 11
埼玉 27 0
千葉 27 19
東京 16 14
神奈川 14 9
新潟 32 0
富山 17 0
石川 17 9
福井 15 0
山梨 13 4
長野 23 1
岐阜 12 1
静岡 19 0
愛知 21 9
三重 15 6
滋賀 16 3
京都 5 4
大阪 16 9
兵庫 14 8
奈良 1 1
和歌山 11 7
鳥取 3 1
島根 11 0
岡山 12 1
広島 13 0
山口 12 9
徳島 16 9
香川 2 0
愛媛 12 4
高知 16 3
福岡 26 18
佐賀 11 3
長崎 7 0
熊本 15 1
大分 23 5
宮崎 13 0
鹿児島 18 4
沖縄 1 0
838 201
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