goo blog サービス終了のお知らせ 

今日の一貫

あらたな農政への批判が急増

私の元へ、新たな農政への批判がたくさん来ています。
ただ、どうにかしてくれという批判は最近影を潜めています。
批判兼お願いは、昨年度までは多かったのですが、このごろは、失敗するだろうと言う意見開陳にとどまるのがほとんどです。
これだけ失敗するのが見えている政策を遂行するのは、将に税金の無駄使いといっていいでしょう。

しかし、批判の中身がクールになり、よそ事になってきたということは大事です。それだけ現場の人たちは農政にさめてきているということではないでしょうか?
何かを期待すると言うより、「もうやってくれるな」といった意識の方が強いようです。
何もやらないことが、明るい農業を作るのではないかとでも言うように。


生産調整が目的化する政策を需給調整至上主義と私はいっています。これは、中央集権の代表的な政策です。農家を縛りに縛ってきました。

地方分権が叫ばれている折り、農水省は率先して中央から地方へを実現すべき省でなければなりません。農水省はそのため「新たな需給調整システム」へ移行させるとしたのでしょう。官から民へを実行するのだ、というのが農水省の見解。
しかし地方ですが、例えば地方協議会一つとってみても、農政事務所の意見が反映し、また農協を中心として運営するのだという。
その農協ですが、全農は中央集権構造をさらにがちがちに強化し、農協の県連や農協の内部からも批判がでている状況。彼らが中心になって地域協議会をリードしたらどうなるかは一目瞭然。組織内部にも異論があるやり方を組織のロジックで無理矢理やらなければならなくなっている、というのが多くの農協マンの悩みです。

だから農水省の言う官から民へというのは、官主導型の中央集権が、農協主導の中央集権になるだけです。そのための予算をよこせというのが、この7月に行われた新農政の決定プロセスだったのではないでしょうか?

私は、新たな需給管理システムが、官から民へというものの、その民は官以上に強固な中央集権思想と構造を持っていますので、そこに任せたらこれまでの流れが逆行してします。時代に合わなくなってしまいます。現場の農家が蚊帳の外におかれているのに変わりはないということです。
だから多くの人が、新農政は失敗するといっているのでしょう。

地方に創造性の気概がなくなっていることを憂うる必要があります。まーもっとも、農水省の官僚が農家に代わって農業をする、というならそれはそれでいいのですが。でもそうした場合でも、農家以外の人が農業できるように法律改正がどうしても必要となります。
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「農政 農業問題」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2023年
2022年
人気記事