議論は市場アクセスを先行させている。
市場アクセスでもっとも困難な状況を抱えているのは日本。
その日本がどの様な対応をするかに注目が集まっている。
今回は、7月17日にファルコナーWTO農業交渉議長がだしたテキストをもとに議論する。3週間の協議のあとその成果を盛り込んだ議長案改訂版は10月中旬あたりと考えられている。
果たしてどうなるか?
私はまとまらないと思うのだが、、、
市場アクセスでもっとも困難を抱えてるのは日本だが、それは何のことはないコメに高額関税をかけているから。コメで、価格支持政策や関税中心主義を取ってるから。日本の弱点はこれただ一点。他は強いのだ。
WTO農業交渉でのわが国の状況や交渉スタンスへの評価を一般論としていうと次の三点に集約できる。
①わが国は、多くの点で国際貿易ルールの水準をクリアーしたWTOルールの優等生である。国内保護水準でも農産物関税(12%)水準でもアメリカやEUより低い。ましてや輸出補助はほとんどない)
②ほんの一部の重要農産物(コメ)に高額関税をかけて保護しようとしていることから、WTO交渉全体で保護主義的な国と受け取られ、交渉においても不利をかこっている。(多くの先進国が財政支援的保護に移行している中、重要農産物を中心に関税を主要手法とした交渉をしていることから、交渉において不利な地位におかれている。)
③他の局面では、優等生であることから、様々な交渉カードを持っているにもかかわらず、それを有効に使い交渉に役立てようとはしない。
それでは他の交渉に迷惑をかけてまで維持しようとするコメの皇學館税は本当に必要なのだろうか?
私は必要ないと考えている。
わが国のコメは778%(341円)の関税をかけているが、尻では関税割当として7.2%の関税割当を約束しているため、関税が高かろうと安かろうと、毎年78.7万トンがじゃぶじゃぶ入ってきている。麦に関しては、92%の関税割りであるため、574万トンはいってくる。
いくら関税を高くしてバリヤーを張っても、尻からどんどん入ってきているのが今の状況。
またアメリカ米や中国米は、現在キロ121円から140円といったところ。これだったら100%関税で充分にやっていけるのに。卸値は186から250円。
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