ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

2021年とアタラクシア

2021年01月01日 | 雑記
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

昨年はなんだか奇妙な年になり、取り巻く周囲がシュールだなあという感じでしたが
21世紀らしくなってきた気もします。
昔、サイバーパンクで散々描かれた未来に来ているわけです。
(昭和生まれだとそう感じますぜ)

「テレビ電話」で会話して、防毒ではないけど全員マスクをつけて。
通信装置を手に、全てが商品になり得る社会。
新種のウィルスと戦い、数字1つのミスで自分であることが照合されず
温暖化で洪水が起き、火事も起き、ロボットが掃除をし
情報は恐ろしいスピードで人を繋ぎ、一方で情報が見知らぬ人を攻撃する
これがSFでなくて何なんだと。

しかし、シュールでもサイバーでも現実は
思ったよりディストピアではなく、もちろんユートピアでもありません。
受け入れ難い未曾有の何かも、結局は現実
今日何の日で、納品はいつでというスケジュールにのまれながら
「なんとか日々をやりくりする」だけなんではないのか?
とも思えます。


私は相変わらず、漫画をやっております。まあ、金になるならないはともかく
何度かやめようと思いながらもやめずにいます。

で、去年の奇妙な現実の中
今頃になって初めて、「漫画を描いている」ってのは
あ、ここは私の中心地で、揺れないリアルなんだなと気付いたのでした。

もちろん私なんて大したことはなく
フォロワーもRTもいいねも
「数をこそ競え」の世界では、消え入るようなものでしか無いのですが


そういうものとは無関係に
もう30年以上やってきた、当たり前〜なこと。
シナリオをノートにやって、ページ分割をして
ネームをB5の用紙にやって、下書きして…という作業工程のそれ
その繰り返しで日々が過ぎて、また作品ができる。あるいは納品する

もうそれがあればいいじゃないの?

(それ以上でも以下でもないけれど)

これが自分にとってのアタラクシアなんだろうな、と思いました。
心の平穏ってやつですかね。


結局は、作品を完成させる為にいろんなもの取材したり
考えたり、たまにはデッサン練習もしたり
テーマを模索したり、必要な道具を揃えたり、たまには交流もしたり
そういう、制作を取り巻くものは全てひっくるめて結局好きで
現実の大波をかぶっても、大丈夫な場所なんだろうなあと思った次第です。
変な話ですが。


そんなわけで揺るがない所で
自分史上最高のクオリティを追求したいです。

今年もよろしくお願いします。
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