いったいどの程度どこまでをリアルに描いたらいいんだというのはありまして
史実に限らず、リアルの扱い方というのは、匙加減を間違えるとえらい事になる気がします。しませんか、創作勢よ。
そこで
スピルバーグ先生の作品を観ることにしまして。今更ながらですが。
「プライベート・ライアン」(1998)
主演 トム・ハンクス
話は第二次世界大戦ノルマンディー上陸作戦です。
感想
このリアリズムは…
確か「バルジ大作戦」とかでもそんなに血まみれでは無かったような。
リアルとは全てお子様禁止映像なのですね。
賛否あるのもわかります。
戦争は美化しちゃいかん、ただの殺し合いであり、誰もかっこよくなく、
神にいちいち祈るのに隣人は撃ち殺す。でなきゃ自分がやられる。
映画を観る人は何を求めるのか。
楽しさか?面白さって何だ?
なんか、「これが映画である事を忘れさせる所から入ってやる」
という半端ない執念を感じます。
それってもうスキル極めてないと出来ない以上に、皆様のよくもこんな映画作りやがったなという怒りの声を覚悟してないとできない。
戦争モノは「かっこいい、何度もみたい!」ではプロバガンダだろうし。
「二度と観たくない」
「生きてるよかった」
と思わせたら成功だろうけど。
一方でそれは!
映画監督としては自殺行為じゃないのかとも思います。
ストーリーとしては、やや単調ではありました。
ライアンという兵士探す話なんだけと。
ストーリー自体は長め。
これ実話らしいんだけど、不条理な中でなんとか生かそうとするのはわかるかも。
「シンドラーのリスト」も見ましたが、
どうにもバカバカしささえある不条理な中で
とある人が生かそうとする姿と生きようとする姿を描くのが、スピルバーグ監督映画のリアリズムなんだろうな。
悲惨さときちんと向きあっての反戦映画にしたらしたで、悲劇を消費する事になる。かと言っていかに英米が活躍したかを描くなら、それこそ勝てば官軍になりかねないし。
冒頭の老人が一人、ではないのが感動的です。
あの後の時代を生きてる自分や家族とあの時代に散っていった多くの人らの墓と
まあ、人間はいつかは死ぬっちゃそうですが
誰に会ったかは誰に生かされたかでもあるのかもしれない、ですね。
よし
バンド・オブ・ブラザーズも見ようか。