西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

米飯と味噌汁の学習

2010-07-05 | 教育論・研究論
53回家庭科教育学会で、「家庭科を中核とする食育プログラムの開発ー米飯と味噌汁の学習を中心にしてー」をたまたま聞いた。佐倉市南志津小学校の児玉喜久子先生の報告だ。千葉大学(教育学部)の石井克枝先生との共同研究である。

で、改めて小学校は、多くの科目を一人の担任の先生が担当する、そこで「総合的教育」が担任の先生の心がけ次第で可能になる、と分かった。我々の60年ほど前でもそうだったな、と思い起こした。

児玉先生は、5年生を対象として家庭科を中心におくのだが、他に「総合的な学習」時間で米作り、「理科」における大豆の生長観察、「学級活動」での味噌作りを関連させ、「家庭科」を含め10時間のプログラム実践を説明された。

私も最近毎朝、朝食作りをしていて米飯、味噌汁、納豆を中核に食べているので、思わず身を乗り出した。

米を作ったら脱穀なども実践し、玄米を精米する、糠も出てくる。ところが調理(米飯炊き)では、精米された白米だけ炊いているのだ。発表が終わって私は「ハイ」と手を挙げ質問した(というか、意見を言った)。「せっかく米作りをし玄米から白米に精米しているのだから、玄米についても栄養価、炊き方、食べ方などを教え実践させたらどうなのか」と。

答えは、時間の配分上難しかった、今後の課題である、と言われた。期待したい。

味噌作りも行い、味噌汁の出汁として煮干も使っているのは良いな、と思った。最近は、顆粒出汁が主流と言う。あれは、「素材が細かく粉砕され紙袋に入れられているものだが、空気に触れて素材が酸化している」と思われる。

こういう調理実習を中心に、「上流」(農業や漁業の実態)や「下流」(捨てられる現実)の学習も進めれば、複眼的・総合的視点をもった国民が成長することになるだろう。

朝食は、パン食よりやはり米飯と味噌汁と一品(まとめて一汁一菜)だな、と思う。だって、我々、日本人なのだから。

この発表で午前の部が終わったので廊下に出た。司会していた佐々木貴子先生(北海道教育大学)が「(先生は)朝食作っておられるのですか」と聞かれた。「はい、玄米飯、味噌汁、納豆です」と言うと「関西の人でも納豆食べるのですね」と言われた。

説明すると、ややこしいので、「えー」と答えたが、私は子どもの金沢時代から食べつけているのである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿