１/９ ＢＭＷ１１６（６）

変速機は６速オートマティック。スポーツモードを持ち、マニュアルシフトとしても機能する。手前に引くとシフトアップ、押し出すとシフトダウン。使い勝手は悪くないと書きたい所だが、スポーツモードにしたい時にはＤレンジで左にスライドさせる。するとドライバーズシートからは遠ざかり、ドライビングの一体感を損なっているような気がする。左ハンドルにすれば引き寄せるという感じがでて良いのかもしれない。

マニュアルのシフトフィールは当然なのかもしれないがダイレクト感に欠ける。それとも自分の慣れ・テクニックの問題もあるか・・
どうもシフトしてから一拍遅れてシフトダウン・シフトアップするような。自分の感覚と離れてしまうのであまり使わない。それよりはスポーツモードにして踏み込みながらコーナーを抜けていくほうがかなり気持ち良い。


エンジンは１．６Ｌ４気筒ＤＯＨＣ。１００から加速させようとすればダルなのは当然。そんな遊び方ではなく、こちょこちょ細かいカーブの続く場面が得意だ。特に下りでは早い。まさにエンジンよりサスペンション・シャーシーが大きく勝っている。足回りもなにもすべてノーマルの１１６だ。それが凄い。


エクステリアデザインは最も好ましいとは思わない。同じセグメントに属するゴルフやアウディＡ３のデザイン洗練度は一歩も二歩も先を行っているようだ。ＦＦ横置きエンジンが全てのこのクラスにＦＲ縦置きエンジンを持ってきたＢＭＷは出自から異質だったのだ。

ステイタスには成り得ないこのクラスになぜ１１６を持ってきたのだろう。ＢＭＷのエントリーモデル、もちろんそれはあるだろう。
でもそれよりもＢＭＷは自信があったんんだろうな。小さなクラスでもＢＭＷの『駆け抜ける歓び』を充分に表現できる。本来のドライビングの楽しさを味わってもらえる。だから出したんだ。きっとね。

　　　　　　　　　（つづく）


◆　１２/１８　BMW１１６（１）　〔走行１３００ｋｍの新車、ハンドリング他〕
◆　１２/２２　BMW１１６（２）　〔リアゲート、荷室スペース他〕
◆　１２/３０　BMW１１６（３）　〔スターター、HID、給油口他〕
◆　１/７　BMW１１６（４）　〔ランフラットタイヤ、操作系他〕
◆　１/８　BMW１１６（５）　〔ハンドリング他〕
◆　１/９　BMW１１６（６）　〔６速オートマティック、エクステリアデザイン他〕
◆　１/１１　BMW１１６（７）　〔後席の居住性、取り回し他〕
◆　１/１３　BMW１１６（８）　〔最終回。ドライビング、ドアミラー他〕




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