入水鍾乳洞のある福島県田村市の紹介サイトはこちら から
鍾乳洞の中でも有名な部類に入ると思われる「あぶくま洞」近くに、国の天然記念物に指定されている洞窟があります。
その名も入水鍾乳洞。
あぶくま洞は、アピール度も高いため全国でもそこそこ有名ではありますが、こちらは、知る人ぞ知るという存在となっています。恐らく、一般的な観光地とは、若干趣を異にしているためなのでしょう・・・。
こちらが入口周辺
休日でなければ、このあたりに直接車を停めることが出来ます(5台程)
下には大型の駐車場がありますので、停める場所には困らないと思われます
平日ということもあって、駐車場には、車が二台だけ停まっていました。
ここは、一般の鍾乳洞見学とは違い、本格的なケイビング気分が味わえるという話です。3つのコースがあり、震災の影響から残念ながら予約制のCコースは、現在も開催されていないようですが、AとBの2つのコースは営業しているようです。 本格的なケイビングといっても観光地ですから、予約制のCコースはともかく、一般コースは普通の格好で大丈夫だろうと、この時は高を括っておりました。
こういった場所は、あまり沢山の観光客がいると楽しめませんから、運営の方々には申し訳ありませんが、観光客も少ないようで良かったかなと思いつつ、売り場に向かいます。
冒険心をくすぐる地底空間
何だかワクワクしてきます
しばらく上り坂を歩いていきます
天気予報は悪いと聞いていましたが、天気が持ってくれて有り難いです
暑い日差しの好天に汗をかきかき階段を上ります
入口に書いてあった流しそうめんは、このような仕組み
家族連れや大人数のグループでしたら楽しめそうです
入口手前にある鍾乳洞案内板
料金が意外とリーズナブルですね
料金から洞窟内の案内図を見ると、Bコースにある「第二胎内くぐり」の写真が、どうも尋常ではない体制になっているのが気になります。実際どうなのかと思い、受付の注意書きを見ると、
Bコースは、照明のない水の流れている洞内を歩いていきますので手には
照明(ローソク等)
履物は(わらぞうり等)
服装は(半ズボン・ヤッケ等)
に着替えて濡れても支障のない服装で探勝するようになります
など、想像していたより、ちゃんとした場所のようでした。
こうなると、一旦撤退して装備を整えないといけないと、受付でUターンをして、車に戻って準備を整えます。
装備レンタルもあると書いてありましたが、お金もかかりますから、用意出来るものは、準備して行くことにしました。ザックからヘッドランプを取りだし、丈の短めのズボンを履いて、用意のないサンダルだけレンタルすることにしました。
入口下のお店でレンタルをしておりました
何故かぞうりが高いのは、紛失リスクも乗っかっているのでしょうかね
「江の島岩屋」で借りられるような蝋燭をイメージしていたのですが
まんまなろうそくでちょっと驚き、持って歩けるのですかね
300円でこのぞうりは・・・ (・ω・`;)
とかなんとか、準備を整え、再び受付。
「Bコースでお願いします!」とちょっと誇らしげに宣言。(゜∀゜)/
必須品の所持を確認されつつ、内部の説明受けて、いよいよ出発となります。
Bコースも、最初は、Aコースと同じコースを歩きます。
このあたりは、普通の観光地と同じだなと歩いていましたが、次第に岩がせり出して狭くなっていくため、やっぱりAコースと言っても普通とは違う感じです。 あまり困ることもなくAコースは終わってしまったため、さすがに看板の煽りからすると物足りない気がしてしまいます。Bコースを選んでおいて正解だったなぁと自画自賛。
入口は、ドア
入ってみると、異世界に繋がっていたようで
まるで、どこでもドアのよう
※ ここから画像が荒れまくりですので、ご注意下さい
確かにスタートから探検気分
とはいえ、Aコースは、一般コースですから、ちゃんと歩く場所も確保されています
次第に狭い場所が増えてきます
岩にすり付いて歩く場所もありますが、そんなに汚いものでもありませんので
あまり汚れはしませんでした
階段下を滝が流れていたり、洞内温度とあわせて大変涼しくなりました
そして、物足りない感じを残してAコースは終了
この先から、Bコースへ続きますが、確かに見た目からして全く別世界のようです
Bコースは、分かりやすく、看板と仕切りで分かれていました。
ここからは、明かりがないため、頼りとなるのは、持参したヘッデンとポイントで光るチューブタイプの光源のみ。そう思うと、何だか緊張してきます。
足を踏み出すと、両足は、冷たい水の中に入っていきました。
これはなかなか気持ちが・・・いやいや痛い、痛い。このまま水のなかを歩いて行ったら、足がちぎれそうな気がする程の冷たい洗礼。これは、大丈夫なのでしょうか?
といった心配は、しばらく歩いていると水温に慣れてきたようで、凍傷になる心配は、なさそうです。大体、気温水温共に10℃程度。先程の暑さからは、全く異なる世界です。やっぱり夏の鍾乳洞はいいですね。
信じていなかった訳ではありませんが、明かりがないのは、本当のようです。
ちょっと消してみようかという誘惑を幾度か振り切り、水をザバザバかき分けていきます。しかし、山道以上にすれ違えない幅のため、沢山人が来たらどうなるのか心配になります。洞窟に入ってから、今まで一人もすれ違っていないので、さすがに一人きりは寂しいので、少しは人が来て欲しいと思ってしまいます。
そんな臨場感を写真で撮ろうと幾度か試みましたが、フラッシュを焚けば近くの鍾乳石しか写らず、フラッシュ無しでは、心霊スポットのようなブレた写真しか撮れません。防水カメラではないため、水没したら終わりという危機を意識しつつ、撮れば心霊写真ですから、どうも写真はあまり期待出来ないのが残念無念。
こんな感じの場所をザブザブと水を掻き分け進んでいきます
ヘッデンをしても、実際はこんな感じ
幾度頭をぶつけたことか・・・
危険箇所には、このようなチューブ型の明かりが点いています
最初は、無粋だなぁなんて思っていましたけど、やっぱり明かりがあるのは安心します
最初の関門「ライオン岩」手前
ただ水の通路を歩いていくだけなのかと思っていましたが
乗り越えて潜ってと、結構頑張らないといけないようです
そんなこんなで、ライオン岩と呼ばれる場所まで来ました。
今までも思った以上に険しい感じがしましたが、小さな穴に入っていく機会は、なかなか無い体験です。足から入っていこうとしても、なんと足が絡まって通らない。最近の不摂生はあって、柔軟材を入れたようなふっくら具合とはいえ、胎内くぐり手前ですらこんな体たらくというのは、予想外な展開です。続いて、肩から入っていこうとすると身体があらぬ方向にねじられて痛いったらあしゃりしない。と、ちょっと途方にくれてしまいました。
そういえば、猫は、頭が入る場所ならどこでも通過できると聞いたことがあります。恐らくコツは一緒だと思われますから、やってみる価値はありそうです。 頭から入ってみると、あらら? 意外に行けそうな感じがします。 岩に身体を擦り付けながら、抜けていくと意外にすんなり。やはり、こういったものにもコツのようなものがあるようです。
そこからは、なりふり構わず、頑張りまして、何とか入り口で難関との指摘のあった「胎内くぐり」に到達しました。
何故かお花があって怖かった胎内くぐり
この左側の下を入っていくのですが・・・
簡単に説明すると、普通に上から下を照らしても先が見えない世界。今までのように屈めばなんとかなるレベルより、難易度が上がっているようです。
屈んでみたものの、どうもすんなり通ることが出来ないようで、しぶしぶ四つん這いになります。膝上のズボンは、残念ながら色を変えていき、腰にぶら下げたカメラも水面ギリギリになっています。上に下にと抜けていくと第一関門突破。いやはや、こんなに大変とは・・・。
この穴を抜けろというのですか!?
あまり意識を向けられていませんでしたが、コース内には、様々な鍾乳石がありました
こちらはアルプス岩
それからしばらく中腰のまま先を歩きますが、これが地味ながら、なかなかきつい。座る場所は、濡れるの覚悟であればなんとかなりますが、 まぁ立ち上がれる場所まで、先に進むしかありません。ズボンは被害にあってしまったので、何をするのも気にすることは少なくなってきましたが、パンツは出来れば濡らさずに終わらせたいところ。
しばらく休憩していると、ヘッデンの明かりがちょっと弱くなったように感じました。Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)
電池を換えてから時間が経っていないはずですが、何か嫌な感じがします。このまま消えたらどうなるのか、考えただけでも嫌な汗が出てきます。各ポイントには、チューブ型の明かりがありますが、それ以外は、闇の中。調べるがてら、試しにライトを消してみると、辺りは真っ暗闇。それだけでなく、水の流れる音が次第に微かな笑い声に聞こえたり、闇が濃厚な何か実体をもってくるように見えてきたため明かりを点けました。これは、怖い・・・。(((( ;゜Д゜)))
電池切れで消えるとは思いませんでしたし、いざとなれば携帯の明かりもあるため少しは安心していましたが、足早になるのは、仕方の無いこと。やっぱり、こういった場所は、一人でくるのは止めた方がいいですね。
そんなこんなで、怖さゆえか、思った以上に距離を歩いた気がしながら、ようやく「第二胎内くぐり」に到達しました。
Bコースのクライマックスになりますから、第一よりもレベルアップしていると気合いを入れます。照らしてみると、潜る感じで先に続いていますが、思ったより楽な感じです。屈んで先に進んでいくと、天井がどんどん水に近付いていきます。普通に歩くのは、諦めましたが、最初の胎内くぐりよりも濡れ幅は大きくなっておりました。
潜らないだけましなのかもしれませんが、この下が第二胎内くぐり
それにしても、ろうそく持ってどうやっていくのでしょうか・・・不思議です
膝までは濡れるのを覚悟しておけば怖いものなし
これまた狭い・・・
そして、Bコースのゴールはかぼちゃ岩
いやはや、疲れました・・・
このままCコースもいかが? と言われても、行ける気がしません
次回は、もう少し上手く歩けるかもしれませんけどね
帰りとなるとやっぱり余裕が出てきます
色々見て廻りつつ、洞窟探検を楽しみます
なんて油断していると、被害拡大・・・
この後、鍾乳洞に頭をぶつけて、巨大なタンコブを作りました
タンコブだなんて、何年振りでしょうか・・・
ただ探検だけではなくて、このように色々見て廻る場所も多いですよ
余裕があればですが
Aコースに戻ってきたところで、煌々とした明かりを見られ
無事の生還に感謝
そして、出口のドアに戻ってくると・・・そのセンスに感服。
それは、是非ともこのコースを経験してから、ご自分の目でご覧頂いた方が楽しめるかと思います。
暗い場所が怖くない家族連れや友達同士のような小規模でのグループ、アウトドア好きのカポーにオススメです。
やはりこういった場所は、起こったことをワイワイと報告しつつ楽しむのが一番ですね。
皆さんも是非、あぶくま洞とセットでお越しになってはいかがでしょう。
阿武隈は行った事あるけどここはスゴイね
行ってみたくなりました
Cコースでは、必須のようですが、Bコースでは、着けている人はいないようですよ。
子供には、ヘッデン付きのヘルメットがあったら、テンション上がりそうですけどね。
自分も今まで存在は知りつつも、行く機会はありませんでした。皆さんでチャレンジしたら楽しいと思いますよ。
入水鍾乳洞、ホントに懐かしくなりました。
蝋燭は天井からの水で消えるわ、溶けた蝋が手に落ちて熱いわ、楽しいですよー。狭いところを通るときは、先行者に渡したりして乗り越えるのです!
ただCコースだと案内人が付くので、スリルは減っちゃうかもですね。
楽しいレポです。
ワクワク!
次回は入ってみようっと。(^o^ゞ
文章が相変わらずお上手で、本当に臨場感炸裂!しまくり。毎度のことながら、文才に感服致します。
あ、ヘルメットは自分の勝手な想像でした…。
別の場所と勘違いしていたのかもしれません。
ろうそくプレイ、楽しそうですね(ヲイ)。
やはり、蝋はたれてきますよね。燭台無しで大丈夫なのかと不思議でしたが、その不便さも楽しみの一つなのですね。
まぁ、一人の時は使ってはいけないことは、To-koさんのコメントからも理解しました(笑)。
自分も以前行った時には、内容を見て時間と何だか大変そうだと思い、パスしたことがありました。
まぁ、鍾乳洞をいくつも入ってもねぇ…という気持ちもありましたし。
さるやさんでしたら、自分以上に楽しまれそうな気もしますし、レポも大にぎわいな感じになりそうですね(笑)。
あぶくま高原道路を使うと、予想以上にアクセスも良かったので、プチケイビングいかがですか?
蝋燭の揺れる炎のほうが 雰囲気有るでしょうね
自分も大層難儀しましたから、確かに岐阜ぺんぎんさんですと、大変かもしれませんね。
とはいえ、こういったものは、コツさえ掴めば大丈夫だそうですし、お相撲さんでも通れるらしいですから、チャレンジしてみて下さいな。
ろうそくの灯りは、かなり雰囲気ありそうですね。
消えたら大パニックになりそうですが…。