2012年5月7日(月) 曇り時々晴れ
世間的には、GW明けの大変憂鬱な月曜日。
元々東北道の大渋滞スポットの一つではありますが、ここのところ東北道では、平泉近辺を訪れる人が増えているようです。
その前からも観光地としても人気がありましたが、世界遺産登録効果により、それが加速された感じなのでしょう。地元もその人気に応えるべく、公共施設の駐車場を観光客向けに開放したり、ちょっと離れた場所に臨時駐車場の整備して渋滞緩和をするように対策をしたりと頑張っているようで、しかも有り難いことに、そういった場所を無料駐車場としている所に、観光客を呼び込みたいという気概を感じます。
春のプチ旅行の最終日は、そんな平泉にやって来ていました。
世間的には、連休も終わった後ですから、混雑を避けてゆっくり見学できると踏んでのことでの思いつき・・・もとい、計画した。そのまま車で中尊寺か毛越寺そばの有料駐車場まで行っても良かったのですが、たまたま駅前を通りかかった所で役所の駐車場が無料解放されていることを知ったため、車はそちらに停めて歩いて行くことにしました。
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乗るつもりは無いものの、何となく起点という感じがするため平泉駅にやって来ました
見た目、新しくて綺麗な感じ駅に見えます
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とはいえ、ホームの方は、以前のままのようですが、これからでしょうね
裏側まで見ちゃだめっ・・・って感じでしょうか(何だそりゃ
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最初に来た頃、中尊寺から毛越寺までの道すがらは
広い野原が広がっていた記憶が残っているのですが
昔がどうだったか思い出せない位に綺麗に整備されています
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毛越寺の開園は9時からですが、かなり早く来てしまいました
その間は、隣にある「観自在王院跡」を散策します
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舞鶴が池をぐるりと回ります
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全体はこの図のような感じ
思った以上に広いです
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こちらに大阿弥陀堂があったそうな
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西門跡・土塁跡・車宿跡
当時は、このような感じであったという再現がされています
しかし、この石の上は歩き辛い・・・
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ぐるりと一周してきても、まだ開園時間より早かったのですが
有り難いことに開園しておりました
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こんな静かに見られるとは、早く来て正解でした
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「夏草や 兵どもが 夢の跡」の英訳版
The summer grass 'Tis all that's left Of ancient warriors' dreams.
新渡戸稲造の英訳&揮毫とのこと
旧5000円でしか知らない稲造さんですが、凄い方なんですよね・・・お札になるくらいですし
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こちらが本堂
平成元年建立のため、真新しいです
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南大門跡
現在は、12個の礎石のみ残っています
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そして、大泉が池
大きすぎてどう撮っていいやら・・・
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その大泉が池を含めた浄土庭園を巡ります
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池の周囲の木々も大変立派です
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臨池伽藍跡の史跡は、殆どがこのような礎石のみ
当時のことをイメージしつつ・・・
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いつも邪魔だと思っていたのが、池に浮かぶ二隻の舟
龍頭鷁首(りょうとうげきす)船というのですね
龍頭鷁首(りょうとうげきす)船
船首に竜の頭と鷁の首をつけた二艘一対の船。平安・鎌倉時代、朝廷の行事、社寺の祭礼供養、貴族の遊宴などの際に楽人や舞人を乗せて池川に浮かべ、管弦を奏した。
平成21年5月に気仙船匠会に造船を依頼し、翌年の起工式後、東日本大震災の影響で造船所が全壊、購入した船体材木も全て流失してしまったそうです。しかし、平成24年4月29日にそれを乗り越えて船卸し式を行えたということですから・・・邪魔とか言ってすみません・・・。
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遣水(やりみず)
毛越寺の遣水は平安時代の唯一の遺構で、全国的にも極めて珍しいもの
この遣水に盃を浮かべ、流れに合わせて和歌を詠むという宴が行われるんですよね
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常行堂
残る建造物では、享保17年(1732)再建と比較的古い建物です
シンプルながらも非常に美しい外観
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出島石組と池中立石
池の周囲も色々な工夫が見られるのですが、写真に撮るのが難しいです・・・
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平安時代の姿はこのようなものだったそうです
照らし合わせながら見ていくと、また楽しいのですね
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そうそう、最初にご紹介した松尾芭蕉の有名な俳句
その芭蕉直筆の句碑が、毛越寺境内にあります・・・が、見えないか
毛越寺を堪能し、次は、中尊寺に向かう予定でしたが、備え付けの案内表示に面白いものを見つけました。その名も
ウォーキングトレイル
今回の旅行中も車ばかりであまり体力を使わなかったですし、中尊寺までの道もただ道路を歩くだけというのもつまらないですから、このコースでいってみることにします。朝早く来たこともあって時間も余り気にしなくてもよい状況ですし、距離としても三キロ程度ですから、まぁ大丈夫でしょう。
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普通に歩いて1.3km、ウォーキングトレイル経由で2.9km
この間に面白いものがあることを期待しつつ
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コース自体は、新しく作られたもののようです
毛越寺のちょうど裏側を歩いて行くことになります
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用水路沿いの平坦の道
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そして、高速道路の横
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更に林の中
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コースとしては、これだけしっかり整備されているだけあって迷うことはありません
ただ、特に案内なども無く、ただ歩くだけ・・・
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史跡めぐりとはいかないまでも、何か有ると思ったのですが
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盛り上がりも無いまま中尊寺へ
ここまでのんびり歩いて50分かからない程度・・・って、結構かかりましたね
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今更の記事なので季節感がありませんが
この時期は、桜が丁度終わったころでした
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東北自然歩道のコースだったのですかね
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出てきた場所は、中尊寺の大池跡
中尊寺の真ん中辺りでしょうか
このウォーキングトレイルコース、途中に高速道路もあったりしますが、急な坂もありませんし、誰でも歩けそうな道でした。勝手に何か史跡を巡るような歩きを期待していたのですが、あったのは、展望も微妙な休憩場所位で、ただ人気の無い林のなかを歩くというだけで終わってしまったのでした。もう少し、何かアピールするものがあっても良いと思うのですが、これでは、ちょっと歩き損なイメージです。ただ、もしかすると紅葉の時期は良いかも知れませんから、この季節だけで判断するのも早計かもしれませんが。
到着した場所は、最初は、よく分からなかったのですが、大池跡があったところのようで、すでに中尊寺の中に入っているようでした。その前方には、正規ルートで観光をされている人が大勢見られます。やはり、人気スポット、人が多いです。
自分もそちらに向かおうと歩いて行くと、前方から二人組の方が歩いて来ました。
このコースに挑戦するようでしたので、珍しい人も居るもんだと思ってしまいましたが、挨拶をして通り過ぎようとしたところ、何でもこの平泉に新しく出来たFMラジオ局ということで、平泉の魅力を伝えるべく取材及び観光客にインタビューしているとのことで話しかけられました。こんなマイナーなルートを歩いて来る人は、いい素材に映ったらしく、インタビューさせて欲しいとのご要望を頂いてしまいました。
大変有り難いことではありましたが、話すこと自体が恥ずかしくてからっきし駄目なものですし、何せ会社をサボっ・・・もといやんごとなき理由と称して休んでいる身の上。地方とはいえ、この情報化社会では、どんな偶然で何が起こってしまうか分かりませんから、お断りさせていただきました。いやはや、勿体無いですが。
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毛越寺もそうでしたが、木々の重厚感が素晴らしいです
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こちらが金色堂入口、有名な構図ですね
「中尊寺金色堂、金色堂覆堂、中尊寺経蔵」と登録された建物は全て有料ゾーンなんですよ
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そういえば、白山神社能舞台は無料拝観可能でしたね
それにしても大木の迫力が凄い
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こちらが能舞台
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神社も茅の輪くぐりで大賑わい
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金色堂のイメージが強いので、あまりスポットを浴びませんが
こちらが中尊寺の本堂
それ以外にも、色々なご利益が在るお堂が並んでいます
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別ルートから来たため、行きは通りませんでしたが
彫刻が見事な弁慶堂
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義経公と弁慶の木像も安置されており
・・・いや、何でしょうか左の絵馬は?
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リラックマ?!
これだけの数ですから、冗談で誰かが飾った訳でもないようです
確認のために絵馬がある場所を見たのですが、「必勝合格・諸願成就、病気平癒祈願護摩木」や「悪魔退散護符」に並んである絵馬が、やはり、リラックマ・・・。調べてみても回答が得られませんので、今度行った時にその理由を聞いてみたいです。
<つづく>
またまた、コメントありがとうございます。
文字制限もあってメイン記事までいけませんでした。いや、眠かったからでもありますが…。
確かに松島や山寺もですが、東北の有名どころは、木々に迫力ありますね。
桜は、あそこだけでした。若干開花が遅くなっていましたが、この辺りは、GWでは遅いでしょうね。
やはり中尊寺の秋は、段違いですから、計画したくなりますわ。
リラックマは、自分も初対面でしたから、ここ最近じゃないですかね。
さすがネコちゃん
車移動なのに 駅までチェックするなんて。
そしてウォーキングトレイルコースも歩いてみるなんて・・・
神社仏閣通はモレがない。
東北は出羽の五重塔しかり、どこも時代を感じる大きな木々に囲まれて
重厚で奥がふかいっす。
また秋にいきたくなりました。
しかし 弁慶堂にリラックマ?!(気づかなかったよん