
2着分のトレンチコートのバックル修理が届きました。
手前
1着は黒革のバックルで、袖のバックルが一個折れてしまったようで、ついていません。
奥
もう一着は茶革のバックルで、こちらはバックルが曲がっています。

革の選定と、袖用のバックルの芯材を用意します。
同じものは用意できないので、1セットで作り直します。

曲がったバックルの芯材を叩いて修正します。
うまく修正出来れば良いのですが、折れてしまったら代わりのものを使います。

無事修正できました。
良かったです。

革を貼り合わせてミシンを入れました。
全て手作業でお直ししてますので、一日一名様分限定で作業しています。
この2着は同じお客様から一緒に送られてきたコートのバックルです。

黒バックル、茶バックルそれぞれ出来ました。
この後、革の切り口(コバ)を仕上げればバックルは完成です。

ベルトに取り付けて修理完了です。

こちらのバックルは、かろうじて袖のバックルに革が張り付いていますが、色がほぼ確認できないくらいボロボロです。

修理しようと思ったら、ウエストのバックル折れてました。

代わりのバックル芯材を用意します。
寸法がちょっと狭いですが、ギリギリ通ります。
ベルトが布地なので、このサイズでも問題ないでしょう。

こちらのセットも当然手作業で修復です。

切り口(コバ)を仕上げてバックルは完成です。
コバも染料を筆塗りしてます。
色は一組ずつ違いますから、都度調色してます。

ベルトに取り付けて修理完了です。

お礼のメールをいただきました。
嬉しいです。
すみません、勝手に載せてしまって。

こちらのトレンチコートのベルトは、20年前にボーナスをはたいて頑張って買ったバーバリーのトレンチコートと伺いました。
以前出していたクリーニング店がなくなってしまったので、今回違うクリーニング店に初めて出したそうで、その際にバックルもつけたまま出してくださいと言われて、嫌な予感がしたとおっしゃっていました。
上がってきたら案の定このような状態になっていたそうです。
今まで大事に使っていて、革のバックルにはクリームを塗り込んで大切に使っていただけに、非常にショックだとおっしゃっていました。

まずはバックルの革の色を合わせます。
ウエストのバックルが一番痛みが少ないので、そのバックルを基準にしました。
お客様の話では、傷みがひどいのは袖のバックルで、ウエストのバックルはそんなに傷んでいないように見えるが、多分、革自体は傷んでしまっているので、一緒に修理して欲しいというご依頼でした。

ウエストのバックルをいじってみると、お客様がおっしゃるように革はもうボロボロで、そっとしておかないと形状を保てない状態でした。手で簡単に向けてしまう状態です。
革が紙の様になっていました。

修理してベルトに取り付けました 。
とても丁寧な仕上がりで感謝しているとご連絡いただきました。
修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
お電話でのお問い合わせも受けておりますが、お電話のみでは状態が確認できませんので、お見積りは正確には出来ません。ある程度幅を持った回答となります。
お電話いただく場合でも、まず画像をお送りいただいてからのお問い合わせであればスムースにお見積もり出来ます。
大体の価格感を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらは価格を記載しています。
ブログだと年数経って価格改定した際に更新しきれないので、こちらには記載しないようにしました。
持込いただく場合、留守にするときもございます。
できれば事前にご予約ください。
土日はお休みですが、LINEの場合、時間があれば可能な限り返信してます。
私もお休みなので、即答は勘弁してください。
よろしくお願いします。
伊東金属製作所
03-3886-6271
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
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