ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

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ルイヴィトン リバーシブルベルト

2017-09-27 08:52:16 | ルイヴィトン修理

ここのところ、連日ルイヴィトンばかりいじってる気がします。
しかも同じモデルばっかり。
カットだったり修理だったり内容は違うのですが、それだけ売れているのでしょうね。


修理個所はここです。
リバーシブルの軸が折れちゃってますね。


弊社で使っているこのベルト専用工具で、まずはベルトをはずします。
このベルトのブログではよく書いてますが、この作業はご自分でされるとネジを損傷する可能性が高いのでご注意願います。


理由はこれです。
白っぽくなっているのわかりますかね?
ネジを固定するのに固着剤・・・塗り過ぎなんです。
それだけ、分解するなという意志の表れかもしれません。


折れてるのはこれですね。
鉄なんですよね、これって。
強度を確保しようと鉄にしたのでしょうかね。
通常ルイヴィトンはネジも真鍮で作りますからね。
現にさっきのベルト留めるネジは真鍮なので、余計に頭をなめ易いのです。
鉄は汗で錆びるので、ベルトのパーツに使うのは感心しないんですけどね。
ルイヴィトンらしからぬ仕事だと思います。
ちなみに、この部分、何本もいじってますが、本物も偽物も鉄です。
私ならどうするか・・・・


当然ステンレスでしょ、ここは。
うちは戦後から金具製造していたので、こういった部分は祖父の代からまじめに受け継いでます。


残ったネジの部分も当然固着剤で廻らないのではずせません。
折れたネジをはずす左ネジの工具もあるのですが、全く歯が立ちません。
なので、センターにドリルで穴を開けて、ネジを切り直しちゃいます。
JISのM2.6×ピッチ0.45です。
JISのM2.6は国際規格のISOに準拠させるために、M2.5から変更された規格です。
なので国内ではM2.5というのも少量ですが、平行で使用されています。
ルイヴィトンも国際規格の則っているでしょうから、サイズが合わせられます。
これが中国製だと、たまに変なサイズのネジが存在します。
たしかGB規格というのがあるらしいです。


きれいにネジが入りました。
美しい^^
見えますかね?
ネジの頭をちょっと削って小さくしているのです。
でないと、頭がぶつかって入らないのです。
これが鉄ネジだと削ったところ錆ちゃいますから、ステンレスだと加工できて便利です。
ただ、高いですよ。ネジ自体が。


組み立て完了です。


出来ました。
これでまたお使いいただけます。


修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
修理依頼のお電話での問い合わせは、状態が確認できないので見積もり出来ません。
画像送付の無いまま実物を送って来られたもので修理できないものは、そのまま着払いで返品となります。
また、突然、持込でいらっしゃっられても、直せない、作れないものもありますので、必ず事前に画像を送ってからいらしてください。

おかげ様で毎月かなりの数の修理依頼をいただいております。
連日多忙のため、持込の場合は完全予約制とさせていただいております。
他のお客様の修理を途中で中断したくないのです。
ご理解、ご協力よろしくお願いします。



伊東金属製作所
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