ちひろさん

評価★★★★【４点】（Netflix）


小さな街の救世主は元風俗嬢。

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海辺の小さな街を舞台に、弁当屋で働く
マイペースな元風俗嬢のちひろと、
それぞれに孤独や悩みを抱えながらも彼女の
ぶっきらぼうな包容力に癒されていく街の人々が織りなす
温かな人間模様を優しいまなざしで描き出す。
<allcinema>

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ヒロインちひろという個性的なキャラクターが
人それぞれが抱える孤独感をさりげなく解消していく様は
もはや持って生まれた特異要素なのかと思うほど。

厳格な家庭で息苦しさを感じる女子高生から
水商場のシングルマザーの小学生や
子供らにいじめられている初老のホームレス
不登校の女子高生、父親と確執ある青年
弁当屋の妻など、そのどれも彼女と係わっていくうちに
人として強くなり成長していく様子に
救世主（ヒーロー）という言い方しかないといえる。

そんな彼女自身も小さいときから常に孤独を感じ
一人で生きてきたから他人の痛みが手に取るように分かる。

自身の過去の職業・風俗嬢をまったく隠すことなく
堂々と生きている姿があるからこそ彼女の言葉や行動に
力強さを感じてしまうのだろう。

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【今週のツッコミ】

・主人公の特異なキャラクターに魅了される。
　有村架純がとても似合っている。

・小学生マコトの演技は恐ろしくなるくらい上手い！
　いや～この子って天才子役でしょ。

・その小学生の母が作る焼きそばのシーンは
　想像通りで分かっているけど涙腺決壊でした。

・ちひろの小学生時代に夜の境内？でひとりで食べる
　タッパーの寿司をひとつ欲しいと言ってきた商売女
　彼女からもらった名刺には“ちひろ”という名が。

・死体をそのまま埋めてもいいのは小動物まで。
　それ以外は警察に連絡しないと犯罪になりますよ。

・まあでも、身寄りがないと分かっているから
　あのような行動が最善と判断したんでしょうね。

・人は食事で解決する場合が多い。

・あのリーマンは何を注文したんだ。

・OL→風俗嬢→弁当屋→畜産農業。
　OL時代の劣化したビジネスシューズでいろんな想像が。
　風俗時代に自然と養われた強さがあるからこそ。

・もし続編があるなら次は「元弁当屋」ですね。
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監督：今泉力哉
脚本：澤井香織、今泉力哉
音楽：岸田繁
出演：有村架純、豊嶋花、嶋田鉄太

『ちひろさん』